◎宝石はスイスのブランド「ショパール(Chopard)」のイヤリング、ネックレス、指輪、時計のセットで、サウジアラビア政府から贈られたものだった。
2021年10月19日/ブラジル、首都ブラジリアの大統領官邸、ボルソナロ大統領(Eraldo Peres/AP通信)

ブラジルボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領は24日、在任中に受け取った300万ドル以上の宝石を国営銀行(中央銀行)に返納した。

連邦検察は現在、ボルソナロ氏が2021年の中東サミットに出席した際に受け取ったとされる宝石を当局に申告せずに国内に持ち込んだ可能性があるとして捜査している。

ブラジルでは海外から1000ドル以上の物品を持ち込む場合、課税のために申告する必要がある。

宝石はスイスのブランド「ショパール(Chopard)」のイヤリング、ネックレス、指輪、時計のセットで、サウジアラビア政府から贈られたものだった。

上院の調査委員会はこの宝石問題と国営石油大手の製油所売却が関連している可能性があるとして調査している。

AP通信によると、首都ブラジリアにある中銀の支店は24日、ボルソナロ氏の代理人から宝石を受け取ったという。また代理人はボルソナロ氏がUAE(アラブ首長国連邦)から受け取ったとされる銃器も返納した。

連邦検察は今週、ボルソナロ氏が大統領在任中にポッポナイナイしたとされる物品を5日以内に返納するよう命じていた。

ブラジルのメディアは今月初め頃からボルソナロ氏がブラジル政府に送られた宝石を横領した可能性があると報じ始めた。

地元メディアがソーシャルメディアで共有した映像には、政府関係者とみられる人物がボルソナロ氏の任期終了直前に宝石類をボルソナロ氏の自宅から取り戻そうとする姿が映っていた。

ボルソナロ氏は政府への贈答品を横領したという告発を否定し、12月下旬から米国に滞在している。

ボルソナロ氏はこの横領事件だけでなく、今年1月に勃発した連邦議会襲撃事件や昨年秋の大統領選のキャンペーン中に不正を行ったとされる問題でも調査を受けている。

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