◎ブラジルでは海外から1000ドル以上の物品を持ち込む場合、課税のために申告する必要がある。
2021年10月25日/ブラジル、首都ブラジリアの大統領官邸、ボルソナロ大統領(Eraldo Peres/AP通信)

ブラジルのボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領は4日、2021年に300万ドル以上の宝石を当局に申告せずに国内に持ち込もうとしたという報道を否定した。

地元紙エスタド・ジ・サンパウロによると、宝石はスイスのブランド「ショパール(Chopard)」のイヤリング、ネックレス、指輪、時計のセットで、サウジアラビア政府から贈られたものだったという。

ボルソナロ氏は地元メディアに寄せた声明でこの報道を否定し、「違法なことは何もしていない」と述べた。

同紙によると、このセットはサンパウロ国際空港で当時の政府高官の荷物から見つかったという。この高官は2021年の中東サミットに出席した後、サウジアラビアを訪問していた。

ブラジルでは海外から1000ドル以上の物品を持ち込む場合、課税のために申告する必要がある。

同紙によると、この宝石は申告されていなかったという。

この高官はSNSに投稿した声明で、「箱は密閉されており、税関当局が中身をチェックし、適切に処理した」と述べている。

この高官によると、宝石は大統領への贈り物であったため、サウジを訪問した代表団に中身をチェックする権限はなかったという。

同紙は「ボルソナロ氏は課税を免れるため、あるいは宝石が大統領府への公的な贈り物になるのを避けるために、宝石を密かに持ち込もうとした可能性がある」と報じた。

大統領府への公的な贈り物になった場合、ボルソナロ氏は退任に合わせてそれを手放すことになる。

ボルソナロ氏はCNNブラジルに寄せた声明で、「違法なことは何もしておらず、宝石を求めたこともなく、受け取ったことのない贈り物で非難を浴びている」と反論した。

ディノ(Flavio Dino)法務・公安相は4日、自身のソーシャルメディアアカウントに声明を投稿し、「マネーロンダリングや横領の疑いがあるため、連邦警察に捜査を開始するよう求める書簡を送る予定だ」と明らかにした。

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