◎この予算案は国際通貨基金(IMF)が支持する「赤字ゼロ」に基づいており、ミレイ氏曰く、歳出を抑え、抑え、抑えている。
2024年9月16日/アルゼンチン、首都ブエノスアイレスの国会、来年度予算案を概説するミレイ大統領(AP通信)

アルゼンチンのリバタリアンであるミレイ(Javier Milei)大統領が15日遅く、タフな来年度予算案を国会に提出し、左派に宣戦布告した。

ミレイ氏は経産相の代わりに予算案を提出。過去の左派政権による経済政策を非難し、厳しい緊縮財政でこの国を立て直すと誓い、これに反対する者に拒否権を発動すると主張した。

この予算案は国際通貨基金(IMF)が支持する「赤字ゼロ」に基づいており、ミレイ氏曰く、歳出を抑え、抑え、抑えている。

野党は緊縮財政に苦しむ国民を救うため、インフレ率に合わせて給与と年金を引き上げるよう求めており、紛糾は避けられそうにない。

ミレイ氏は「これはマクロ経済学の最初の真実、この国で長年軽視されてきた真実に基づいている。経営とはバランスシートをきれいにすることであり、我々が受け継いだ債務爆弾を解除することだ」と絶叫した。

ミレイ陣営は「GO!ミレイ」などと叫び、左派のヤジを遮った。

ミレイ派の議員は国会の少数派に過ぎず、予算案の運命は左派と中道議員が握っている。

ミレイ氏は政治的に孤立しており、譲歩を求めるライバルとの交渉が数週間続くことになるだろう。

しかし、IMFの支持を受けるミレイ氏は「緊縮財政を止めることはできない」と強調した。「全世界が私の財政健全化政策を支持しているのです...」

またミレイ氏は国会が予算案を大きく見直した場合は拒否権を発動し、それでも緊縮財政に応じなかった場合は解散総選挙もあり得ると示唆した。

昨年就任したミレイ氏の緊縮財政により、月次インフレ率は大幅に低下。16年ぶりに四半期ベースで財政黒字を達成するなど、多くの経済的成功を収めているようにみえる。

財務省は16日、ミレイ氏の政策により、年間インフレ率は2025年末までに18%まで低下し、GDP成長率は5%に達すると予想していると明らかにした。

今年上半期のGDP伸び率は年率換算でマイナス3%超であった。

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