◎フジモリ氏は11日、リマ市内の自宅でガンのため亡くなった。
2024年9月13日/ペルー、首都リマ、故フジモリ元大統領を追悼する人々(AP通信)

南米ペルーの首都リマで14日、フジモリ(Alberto Fujimori、86歳)元大統領を追悼する式典が開かれた。

この式典は大統領府で行われ、ボルアルテ(Dina Boluarte)大統領ら政府高官と多くの国会議員が参列。数千人の陸軍兵士がフジモリ氏の棺に向かって敬礼した。

ボルアルテ氏はフジモリ氏の暗い過去にほとんど言及しなかった。

フジモリ氏は1991年と1992年に「反テロリスト作戦」を指揮し、子供を含む反対派勢力25人を殺害。2009年に「人道に対する罪」などで懲役25年を言い渡された。

同国の憲法裁判所は昨年末、フジモリ氏を即時釈放するよう命じた。

フジモリ氏は11日、リマ市内の自宅でガンのため亡くなった。

地元メディアによると、棺は娘のケイコ(Keiko Fujimori)氏と息子のケンジ(Kenji Fujimori)氏らが見守る中、埋葬されたという。

フジモリ氏は1938年7月28日生まれ。移民の両親はリマのダウンタウンで仕立て屋を開くまで綿花を摘んでいた。

1956年に農業工学の学位を取得後、フランスと米国に留学。1972年にウィスコンシン大学大学院で数学の学位を取得した。

1984年にはリマの農業大学の学長に就任し、6年後に政治家としての経歴を持たぬまま大統領選に出馬。腐敗し信用を失った政治家階級に代わるクリーンな存在として自らを謳った。

1990年選挙の1ヶ月前には6%だった支持率を急上昇させ、第1回投票で9人中2位となり決戦投票に進出。初当選を果たした。

フジモリ氏が最後に公の場に姿を現したのは今年9月4日、車椅子で私立病院を退院した時であった。

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