◎国境警備当局はこの組織がロシア、エリトリア、イエメン、イランなどの移民を米国に密入国させたとみている。
2021年9月23日/テキサス州とメキシコの国境近く、不法移民を取り締まるテキサス州の当局者(Paul Ratje/AFP通信)

財務省が16日、メキシコを拠点とする人身売買組織に制裁を科した。

移民の密入国に関与したとされる組織「エルナンデス・サラス(Hernandez Salas、個人名)」は米カリフォルニア州から国境を隔てた町に拠点を置いているようだ。

財務省は声明の中で、「この組織は少なくとも2018年以降、国家安全保障上の懸念を抱かせる国の移民の密入国に組織的に関与した」と述べている。

国境警備当局はこの組織がロシア、エリトリア、イエメン、イランなどの移民を米国に密入国させたとみている。

財務省は声明で、「この犯罪は本当に庇護・保護を必要としている人々を傷つけている」と非難した。

この組織は世界最大の麻薬密売組織「シナロア・カルテル」とつながりのある女(メキシコで逮捕済)が運営しているとされる。

財務省は組織の幹部とされる4人と移民を一時的に収容する2つのホテルに制裁を適用するとしている。

同省によると、一味はメキシコへの渡航、書類偽造、手数料など、移民1人当たり1~7万ドルを請求していたという。

制裁対象者および企業が米国内に保有する資産はすべて凍結される。また米国市民および企業に対し、対象となる個人および企業との取引を一切禁じる。

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