◎1年前の全米レギュラー平均は1ガロン2.89ドル(リッター89円)だった。
2022年3月7日/カリフォルニア州サンフランシスコのガソリンスタンド(Jeff Chiu/AP通信)

3月13日、米国のレギュラーガソリン平均価格はロシアのウクライナ侵攻を受け、過去2週間で79セント上昇し、1ガロン(3.8リットル)あたり4.43ドルに達した

▽1ガロン4.43ドル(リッター137円)※1ドル117円で計算

業界アナリストのランドバーグ氏によると、この価格は2008年7月に記録した史上最高値の4.11ドルを32セント上回ったという。ただし、インフレ調整後の1ガロン約5.24ドル(リッター162円)とはまだかなり差がある。

1年前の全米レギュラー平均は1ガロン2.89ドル(リッター89円)だった。

ロシアのウクライナ侵攻に伴う原油の供給不安は世界の燃料価格を押し上げている。ランドバーグ氏はAP通信の取材に対し、「価格は高止まりする可能性が高い」と述べた。

世界の燃料価格はロシアがウクライナに侵攻する前から、コロナウイルス対策の緩和に伴う経済回復が燃料需要を後押しした影響で上昇していた。

原油価格は2020年初頭に急落し、一部の売り手は買い手に金を払って原油を買い取ってもらっていた。しかし、世界がコロナ対策を一斉に緩和し始めた結果、燃料需要は急速に回復し、買い手の在庫は枯渇し、価格を押し上げた。

そして戦争が始まると、値上がりはさらに加速した。

米国民は過去40年間で最悪のインフレに直面している。物価の上昇は賃金をはるかに上回った。

全米でレギュラーガソリン価格が最も高いのはカリフォルニア州サンフランシスコのベイエリアで、13日時点で1ガロン5.79ドル(リッター179円)。最も低いのはオクラホマ州タルサで1ガロン3.80ドル(リッター117円)。

米国自動車協会(AAA)によると、ディーゼルの全米平均価格も急騰しており、この2週間で1.18ドル上昇し、1ガロン5.20ドル(リッター161円)に達した。1年前は1ガロン2.99ドル(リッター92円)。

米国は世界最大の産油国だが、最大の石油消費国でもあり、国産石油とシェールオイルだけで需要を賄うことは到底できない。

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