米国2026年4月中古住宅販売件数横ばい、低迷続く
中古住宅市場は2023年以降、年率400万戸前後の低水準となっている。
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米国の住宅市場が低迷から抜け出せない。全米不動産業者協会(NAR)が11日に公表した2026年4月の中古住宅販売件数は、季節調整済み年率換算で402万戸となり、前月比0.2%増にとどまった。市場予想の約412万戸を下回り、前年同月比でも横ばいだった。春は住宅市場にとって最大の商戦期だが、今年も勢いを欠いたまま推移している。
中古住宅市場は2023年以降、年率400万戸前後の低水準となっている。歴史的な平均水準である520万戸を大きく下回っており、高金利と住宅価格の高騰が需要を抑え込んでいる構図が続く。特に住宅ローン金利は依然として高止まりし、30年固定型ローン金利は4月初旬時点で6%台半ばに達した。インフレ懸念や中東情勢の緊張が長期金利を押し上げ、住宅購入希望者の負担を増やしている。
一方で住宅価格も高値圏を維持している。4月の中古住宅価格中央値は41万7700ドル(約6500万円)で、4月としては統計開始以来の最高値を更新した。価格上昇率そのものは鈍化しているものの、前年比では0.9%上昇し、34カ月連続の前年超えとなった。供給不足が完全には解消されていないことが背景にある。
在庫状況には改善の兆しも見られる。4月末時点の在庫件数は147万戸となり、前年より増加した。住宅が市場に出回る期間も長期化し、一部地域では売り手が値下げに踏み切るケースも増えている。特に南部や西部では在庫増加が顕著で、価格調整圧力が強まりつつある。
ただ、需要回復にはなお時間がかかりそうだ。米国ではコロナ禍以降の急激な住宅価格上昇により、若年層を中心に購入余力が低下している。初めて住宅を購入する層の比率は33%にとどまり、健全とされる40%を下回ったままだ。高額物件は比較的堅調に売れている一方、中間層以下の需要は弱く、市場の二極化も鮮明になっている。
NARは在庫増加と住宅ローン金利の低下が進めば市場改善の余地はあると指摘する。しかし、景気減速への警戒感や消費者心理の悪化も重荷となっており、2026年の住宅市場は「停滞の4年目」に入りつつあるとの見方が強まっている。
