◎プエルトリコで消費される電力の約97%が石炭、石油、天然ガスで発電されている。再エネは3%に過ぎない。
米領プエルトリコの旗を掲げる女性(Getty Images)

米エネルギー省は7日、化石燃料に依存する米領プエルトリコも2050年までにカーボンニュートラルを達成できると発表した。

同省が2年かけて作成したレポートによると、プエルトリコは本土と同じように再エネの割合を年々高めることができるという。

このレポートは来年までに再エネの割合を40%、2050年までに100%にすることを義務付ける最近施行された法律を「不可能なミッション」と呼ぶプエルトリコ市民を驚かせた。

米エネルギー省のプエルトリコ送電網近代化担当ディレクターはレポートの中で、「この移行には相当な努力が必要で、一朝一夕にはいかないだろうが、100%クリーンエネルギーは100%実現可能だ」と述べている。

プエルトリコで消費される電力の約97%が石炭、石油、天然ガスで発電されている。再エネは3%に過ぎない。

エネルギー省はこの状況を変えたいようだ。

同省の調査によると、プエルトリコの再エネ率を100%にするためには、新たに数百メガワットの発電所を複数建設する必要があるという。

地元当局はこの調査に懸念を示し、ただでさえ高い電気料金がさらに高くなる可能性があると警告している。

それによると、プエルトリコの一般家庭の料金は1kWh24セント、本土の平均は16セント。企業向けは1kWh25セント、本土はわずか8セントである。

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