パラマウント、ワーナー買収を完了、新会社『スカイダンス』誕生でハリウッド勢力図が一変
買収をめぐっては、約1年にわたって激しい争奪戦が繰り広げられた。
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米メディア大手パラマウント・スカイダンスは6日、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの買収を完了した。買収額は810億ドルで、負債を含めると取引規模は約1110億ドルに達する。パラマウントとワーナーという米国を代表する映画・テレビ企業が一つになり、新会社は「スカイダンス」の名称で巨大メディア企業として始動する。
今回の統合によって、ワーナー側が保有するHBO MaxやCNN、「ハリー・ポッター」シリーズ、「Sinners」などの映画・番組が、パラマウント側のParamount+、CBS、「トップガン」「ゴッドファーザー」などと同じ企業傘下に入る。新会社はパラマウントを率いてきたエリソン(David Ellison)氏と、新たに共同CEOとなるクライツ(Ynon Kreiz)氏が指揮する。エリソン氏は今回の統合について、スカイダンスだけでなく業界全体にとって歴史的な日だと表明した。
買収をめぐっては、約1年にわたって激しい争奪戦が繰り広げられた。ワーナーは当初、Netflixとの映画スタジオ・ストリーミング事業をめぐる取引に進んでいたが、パラマウントが対抗してワーナー全体の買収を提案した。その後、パラマウントは1株31ドルまで提示額を引き上げ、Netflixが競争から撤退。両社は2026年2月までに正式な合併契約を結んだ。
一方、今回の大型統合には強い反発もあった。俳優や脚本家、監督ら数千人が買収に反対し、雇用の減少や視聴者の選択肢が狭まる可能性を訴えた。米国の12州も競争を損なうとして買収阻止を求めて提訴し、全米脚本家組合も訴訟に加わったが、9月に和解が成立し、買収完了への道が開かれた。会社側は今後5年間の米国内での映画製作拡大や、統合によって職を失う労働者を支援する基金への資金拠出などを約束した。
さらに、CNNとCBSの報道の独立性も焦点となっている。スカイダンスはCNNの編集長を維持し、CNNとCBSを監視する新たな「ニュース編集独立委員会」を設置する方針だが、批判派からは実効性を疑問視する声も出ている。
巨大化したスカイダンスが、映画、テレビ、ストリーミング、ニュースを横断してどこまで事業を統合し、競争力を高められるかが今後の焦点となる。
