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米政府の情報への不信が拡大、選挙・外交・環境など主要分野で広がる懸念

特に懸念されるのが選挙情報への信頼低下だ。
米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領(左)とレビット報道官(AP通信)

米国で連邦政府が発信する情報への不信感が広がっている。AP通信が9日に公表した世論調査では、選挙、政治、外交、環境など幅広い分野で、政府の情報を「大いに」または「かなり」信頼すると答える人が少数にとどまった。調査は2026年7月29日から8月10日にかけて18歳以上の米国人1036人を対象に実施され、誤差は約4.1ポイントとなっている。

特に懸念されるのが選挙情報への信頼低下だ。政府による選挙結果の認証を信頼している人は34%にとどまり、2024年の40%から低下した。11月の中間選挙を前に、政府が選挙結果を改ざんしたり、正当な結果を公然と否定したりしないと確信している人も半数を下回っており、選挙制度そのものへの不信が民主主義の基盤を揺るがしかねない状況となっている。

背景には、トランプ(Donald Trump)大統領の政権運営と、それに伴う連邦政府機構の大幅な変化がある。トランプ政権は政府機関の再編や縮小、従来の政策の見直しを進めており、専門家からは行政機関が長年蓄積してきた統計や専門情報の質、継続性に影響する可能性が指摘されている。こうした変化が、政府が発表する数字や説明そのものへの疑念を強めているとみられる。

ただし、不信の拡大を単純に政権批判だけで説明することもできない。世論調査では政党による認識の差が大きく、トランプ政権発足後、民主党支持者の政府情報への信頼が大きく低下する一方、共和党支持者では一部で信頼が改善している。つまり政府情報に対する評価が、客観的な情報そのものだけでなく、政治的立場によって左右される度合いを強めている。

この状況は、中間選挙を控えた米国社会にとって重大な問題だ。政府発表を信じるかどうかが党派によって分断されれば、選挙結果だけでなく、外交、環境、医療、移民、教育など公共政策に関する基本的な事実認識まで共有できなくなる可能性がある。

政府への監視は民主主義に不可欠だが、政府が発信する情報そのものを広範に信頼できなくなることは、政策議論の前提となる「共通の事実」を失わせる危険を伴う。

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