米フロリダ州地裁、ベネズエラで拷問を受けた米国人3人の訴え認める
3人は2023年、当時のバイデン政権が水面下で進めた囚人交換によって釈放された。
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米フロリダ州マイアミの連邦地裁は14日、南米ベネズエラで不当に拘束され、拷問を受けたと訴えていた米国人3人に対し、総額3億1400万ドル(約510億円)の損害賠償を認める判決を下した。地裁は当時のマドゥロ政権を「犯罪組織」と位置付け、拘束や虐待は政権維持のために行われた違法行為だったと認定した。
原告はジェレル・ケネモア(Jerrel Kenemore)氏、ジェイソン・サード(Jason George Saad)氏、エドガー・マルバル(Edgar José Marval Moreno)氏の3名で、いずれもスパイ行為などの容疑をかけられ、ベネズエラ当局に拘束された。訴状によると、3人は収監中に電気ショックや暴行、長時間にわたる苦痛を伴う姿勢の強要など、身体的・精神的な拷問を受け、その影響は解放後も続いているという。
3人は2023年、当時のバイデン政権が水面下で進めた囚人交換によって釈放された。交換では、米国で資金洗浄罪に問われていた実業家アレックス・サーブ(Alex Saab)被告がベネズエラ側に引き渡され、その見返りとしてこの3人を含む米国人が解放された。
原告は2025年、マドゥロ(Nicolas Maduro、勾留中)前大統領やサーブ被告のほか、複数のベネズエラ高官や軍高官らが関与する麻薬組織「カルテル・デ・ロス・ソレス(太陽のカルテルの意)」を相手取り提訴した。被告の大半が訴訟に応じなかったため、判事は欠席判決を言い渡し、賠償責任を認めた。一方、現職のロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領については、国家元首としての免責特権が認められ、今回の判決の対象から外れた。
判決は米国の反テロ法に基づいて下された。同法は外国のテロ組織などによる被害を受けた米国人が加害者に損害賠償を請求し、資産差し押さえなどを通じて回収を図ることを可能にしている。今回の賠償額はベネズエラで拘束された米国人が起こした一連の訴訟の中でも過去最大規模となる。
ベネズエラでは反体制派や外国人拘束者に対する拷問が繰り返されてきたとの指摘が国際社会から相次いでおり、国際刑事裁判所(ICC)も調査を進めている。
