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カナダ、米国への報復関税を発表、通商協議決裂

今回の措置は鉄鋼、電子機器、家電、農業機械、乳製品、パルプ・紙製品などを対象とする。
2025年10月7日/米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領(右)とカナダのカーニー首相(ロイター通信)

カナダのカーニー(Mark Carney)首相は22日、米国との通商協議が決裂したことを受け、米国からの輸入品に報復関税を課すと発表した。関税は9月8日に発動する予定で、米国がカナダ製品に課した50%の関税に対し、「ドル・フォー・ドル」、つまり同規模で対抗する方針を示した。長年の同盟国であり最大の貿易相手国でもある米加関係は悪化の一途をたどっている。

今回の措置は鉄鋼、電子機器、家電、農業機械、乳製品、パルプ・紙製品などを対象とする。米国側の新関税はワイン、家具、乳製品、セメント、衣料品、釣り用品、ホッケー用品など200億ドル相当のカナダ製品に及んでいる。これらはUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)による優遇措置の対象となる製品にも適用されるため、カナダ経済への影響が懸念されている。

カーニー氏は記者会見で、米国から「攻撃を受けた」と述べ、カナダの労働者、農家、家庭、企業を守るため対抗措置が必要だと強調した。さらに、今回の協議で米国側が最後の段階に提示した条件について、「経済的に不合理で不公平」だったと批判し、カナダが新たな貿易協定を結ぶ自由を制限する内容も含まれていたと説明した。

一方、米通商代表部(USTR)のグリア(Jamieson Greer)代表は協議決裂について、「カナダは機会を逃した」と主張し、現時点で新たな協議は予定していないと述べた。米国政府はカナダの報復措置に対して追加対応を進める構えで、両国間の対立が長期化する可能性がある。

今回の交渉では、特に大型車の扱いが大きな争点となった。カナダ側は軽量車に適用される有利な関税条件を中型・大型トラックにも広げるよう求めたが、米国は難色を示した。カナダ国内で生産されるフォードのF-350、F-450、F-550やゼネラル・モーターズのシルバラードなどが不利になるとして、カーニー氏は米国案を拒否した。

カナダは今後、米国の関税で打撃を受ける国内産業への支援策も発表する予定だ。カナダの輸出の約7割が米国向けであることから、報復関税は自国経済にも負担となる。両国の対立はUSMCAの今後にも影響を及ぼす可能性があり、北米の貿易秩序は重要な転換点を迎えている。

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