米ハワイ州高齢男性3人死亡、36歳男を殺人罪で逮捕
警察は現時点で容疑者と被害者3人の関係や犯行動機について明らかにしておらず、捜査を続けている。
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米ハワイ州東部のプナ地区で高齢男性3人が死亡しているのが見つかった事件について、地元警察は29日、ジェイコブ・ベーカー(Jacob Baker、36歳)容疑者を殺人などの疑いで逮捕したと明らかにした。事件は自然豊かな地区で暮らす住民に大きな衝撃を与えている。
警察によると、最初の被害者である69歳のロバート・シャイン(Robert Shine)さんはコンクリート造りの池で半身が水に浸かった状態で発見された。その後、近くで79歳の男性の遺体が見つかり、さらに約30キロ離れた場所で69歳のジョン・カース(John Kahrs)さんの遺体も発見された。79歳男性は身元確認作業が進められている。
3人の遺体が見つかった正確な日時は明らかになっていない。
当局は事件発覚後、ベーカー容疑者を指名手配し、行方を追った。現地メディアによると、容疑者は近年、周辺住民に対して威圧的な言動を繰り返し、不安の声が高まっていたという。過去にも交通違反を含む複数の警察沙汰を起こしていたことが裁判記録から判明している。
逮捕のきっかけとなったのは地域住民が設置していた防犯カメラだった。近隣住民の携帯電話に不審者を検知した通知が届き、映像には上半身裸で裸足のベーカー容疑者が道路脇を歩き、車が通るたびに身を伏せる様子が映っていた。通報を受けた警察は周辺を捜索し、海岸近くの小さな洞窟に隠れていた容疑者を発見・拘束した。
被害者3人はいずれもプナ地区特有の自由な共同体文化に親しんでいたことで知られる。シャインさんは地元のドラムサークルに参加し、カースさんは40年ほど前にカリフォルニア州から移住、果樹を育てながら自給自足に近い生活を送っていた。地域では労働と住居を交換する「ワークトレード」の慣習もあり、容疑者も農園でヤシの木の手入れをしていた。
一方で、プナ地区は比較的安価な土地を求めて移住者が集まる反面、インフラ整備の遅れや貧困、薬物問題なども抱える。地元住民からは「楽園を求めて来る人も多いが、現実は厳しい」との声も聞かれる。
警察は現時点で容疑者と被害者3人の関係や犯行動機について明らかにしておらず、捜査を続けている。住民らは犠牲者を追悼する集会を開く予定で、平穏だった共同体を襲った惨劇の全容解明を待っている。
