米軍、英フェアフォード基地から爆撃機を全機撤収、テロ計画を受け警戒強化
フェアフォード基地はロンドンの西方約160キロに位置し、米空軍の戦略爆撃機の前方展開拠点として長年利用されてきた。
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米空軍は4日、英イングランド南西部のフェアフォード空軍基地に展開していた爆撃機をすべて米国内の基地へ戻した。米国防総省が明らかにしたもので、同基地周辺でテロ攻撃を計画した疑いをめぐる捜査が続く中、異例の速さで航空戦力を撤収させた形だ。
フェアフォード基地はロンドンの西方約160キロに位置し、米空軍の戦略爆撃機の前方展開拠点として長年利用されてきた。2026年に入ってからは、イランとの軍事衝突に関連してB1、B52などが相次いで展開し、米軍による中東での作戦を支える重要拠点となっていた。
撤収の背景には、9月27日に基地近くで発生した不審車両事件がある。英国の対テロ警察は、基地へ向かっていたとみられる3台の車両を調べ、爆発物に関連する容疑などで複数の人物を逮捕した。その後、テロ行為の準備に関する捜査へと発展し、英国当局はイランとの関連についても調べている。イラン政府は関与を否定している。
この事件では周辺住民が一時避難を余儀なくされ、基地周辺に爆発物処理班や警察が展開した。当局が事件の動機や外国勢力の関与を含めて捜査を続けている。また米国が爆撃機の移動を事前に公表しなかったのは、軍事作戦上の安全確保を優先したためとしている。
米国防総省は爆撃機を米国へ戻した理由を明らかにしていない。ただ、B1やB52を含む爆撃機部隊は引き続き世界各地で作戦を実施できる態勢を維持していると強調している。撤収はフェアフォード基地から米軍の攻撃能力そのものを放棄することを意味するわけではなく、米本土からの長距離作戦も可能だ。
一方、今回の動きは、米英両国にとってフェアフォード基地が抱える安全保障上のリスクを浮き彫りにした。特に同基地がイランへの軍事作戦に利用されてきたことで、英国への報復攻撃の警戒が強まっている。
米国が中東地域で軍事的関与を続ける中、英国の基地を拠点としてどこまで利用できるのか、安全確保との両立が新たな課題となっている。
