スペイン政府、公共エリアでの喫煙を禁じる法案閣議決定
スペインでは2005年に職場など屋内施設での喫煙が禁止され、2010年にはバーやレストランなど飲食店の屋内にも禁煙措置が拡大された。
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スペイン政府は21日、飲食店の屋外テラスを含む公共空間での喫煙を禁止する法案を閣議決定した。従来の紙巻きたばこに加え、電子たばこや加熱式たばこ、ニコチン入り・ニコチンなしを問わない電子吸入製品、ニコチンパウチ、水たばこなども規制の対象とする方針である。政府は喫煙による健康被害の抑制と受動喫煙防止を目的としており、議会での審議を経て法制化を目指す。
ガルシア(Mónica García Gómez)保健相は記者会見で、「時代は変化し、新しい製品が登場したことで、公衆衛生上の新たな課題が生まれている」と述べ、現行制度を時代に合わせて見直す必要性を強調した。
スペインでは2005年に職場など屋内施設での喫煙が禁止され、2010年にはバーやレストランなど飲食店の屋内にも禁煙措置が拡大された。今回の法案は、その流れをさらに進め、屋外空間にまで規制を広げる。
新たな規制では飲食店のテラス席に加え、公共施設の出入口から15メートル以内や学校、病院、保育施設、公園、スポーツ施設、大学、公共プール、公共イベント会場、業務用車両なども禁煙区域となる。これまで規制が十分ではなかった電子たばこや加熱式たばこについても、紙巻きたばこと同様の扱いとし、利用場所を厳しく制限する。政府は受動喫煙だけでなく、若年層への喫煙・電子たばこの普及防止にもつなげたい考えである。
スペイン政府によると、同国では喫煙が原因で年間約5万人が死亡、1日当たり約140人が命を落としている。また、がん全体の約3割は喫煙が危険因子の一つとされ、医療費や労働生産性の低下など社会的な負担も大きい。
政府はこうした状況を踏まえ、欧州でも先進的な禁煙政策を推進する姿勢を打ち出してきた。近年はイギリスやフランスなどでも喫煙や電子たばこへの規制強化が進み、スペインもその流れに歩調を合わせる形となる。
一方で、法案には反対の声もある。最大野党・国民党は法案への賛成条件として、喫煙者向けの専用スペースの設置や、飲食業界への悪影響を防ぐ措置を求めている。また外食産業団体も「屋外で喫煙できなくなれば、利用者が住宅など屋内へ移動し、かえって家族が受動喫煙にさらされる恐れがある」として、規制の効果に疑問を呈した。
政府は今後、議会で各党との調整を進める方針である。
