◎ロシア軍は昨冬もエネルギーインフラを狙い撃ちにし、厳しい寒さの中、多くの市民がストーブで暖をとった。
2023年3月24日/ウクライナ、東部ハルキウ州、ロシア軍のロケット弾(Vadim Belikov/AP通信)

ウクライナ当局は27日、ロシア軍が南部地域に自爆ドローン攻撃を仕掛け、民間人少なくとも6人が死亡、南部ヘルソン市で大規模停電が発生したと報告した。

内務省によると、ヘルソン市に対するドローン攻撃により警察官1人が死亡、4人が負傷したという。

ドローンはエネルギーインフラを破壊し、ヘルソン市の広い範囲で停電が発生。国営電力会社は復旧時期を未定と報告している。

ロシア軍は昨冬もエネルギーインフラを狙い撃ちにし、厳しい寒さの中、多くの市民がストーブで暖をとった。

南部オデーサ州でもドローン攻撃が確認され、少なくとも2人が死亡、3人が負傷した。

ウクライナ空軍は27日、夜間に飛来したロシア軍の自爆ドローン46機のうち32機を撃墜したと発表。残り14機はヘルソン市などに向かったとみられる。

西側のアナリストはロシア軍が東部ドネツク州の激戦地マリンカを完全掌握したと主張したことについて、「ロ軍がこの地域で大きな利益を得る足掛かりにはならない」と指摘している。

マリンカの戦前の人口は約1万人。この1年の戦闘で町は壊滅し、住民はひとり残らず避難した。

ウクライナのザルジニー(Valerii Zaluzhnyi)総司令官は27日、ロシアが制圧したと主張するマリンカについて、「同軍はまだこの地域にとどまっている」と明らかにした。

ウ軍はマリンカの北部郊外に撤退し、ロ軍への攻撃を継続しているものとみられる。

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