◎東部と南部の1000キロにわたる前線はこの数カ月、膠着状態に陥っている。
2024年4月10日/ウクライナ、首都キーウの訓練所、木材を運ぶ兵士たち(Getty Images)

ウクライナ東部ハルキウ州の町にロシア軍のミサイルが着弾し、14歳の少女を含む少なくとも3人が死亡した。地元当局が10日、明らかにした。

それによると、ミサイルとみられる誘導爆弾はロシア国境から10キロほど離れた町の中心部に着弾。食料品店と薬局が被害を受けたという。

この攻撃で3人が死亡、16歳の少年と女性が負傷した。使われた武器は特定されていない。

ハルキウ州政府は同日、ロシア国境沿いの町にある病院で爆発があり、男性が負傷したと報告した。

東部と南部の1000キロにわたる前線はこの数カ月、膠着状態に陥っている。ロシアはドネツク州やハルキウ州などでウクライナ軍を押し戻しているものとみられる。

ハルキウ州は最近、戦闘のホットスポットになっている。ロ軍は電力設備を執拗に攻撃している。

ウクライナ政府は欧米諸国に防空システムと砲弾の供与を倍増させるよう繰り返し要請。その大半が米国から供与されたものである。

NATOのストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は10日、ブリュッセルの記者団に対し、「砲弾と防空ミサイル不足により、ウクライナはロシアの攻撃に翻弄されている」と語った。

またストルテンベルグ氏はこう強調した。「ウクライナは待っていられない。今すぐ、同盟国からの防空、弾薬、援助を必要としている」

ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は10日、「第2の都市ハルキウ市とその周辺地域がロシアの標的になっている」と声明を出した。

それによると、ロシア軍のミサイルや砲弾はハルキウの中心部に迫っており、防空ミサイルで何とか撃墜しているものの、街のほぼ4分の1が焼失したという。

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