ロシア裁判所、ウクライナ侵攻に反対する野党政治家に禁固11年、弾圧続く
シュロスベルグ氏は判決前の最終陳述で、戦争によって「すべてのロシア国民の生活が変わった」と指摘し、停戦を訴えた。
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ロシアの裁判所は17日、ウクライナ侵攻に反対する野党政治家レフ・シュロスベルク(Lev Shlosberg、63歳)氏に対し、禁錮11年1カ月の実刑判決を言い渡した。ロシア軍に関する「虚偽情報の拡散」や軍の「信用失墜」を理由としたもので、シュロスベルグ氏は容疑を否認している。2022年2月のウクライナ侵攻以降、反戦を訴える政治家や活動家への締め付けが強まる中、9月の下院選を前に政権が反対意見をさらに封じ込める動きとみられる。
シュロスベルグ氏はロシアで唯一、ウクライナ戦争に明確に反対する政党「ヤブロコ」の副党首を務める。2016~21年には北西部プスコフ州で州議会議員を務めた。今回の起訴は討論番組で戦争の終結を訴えた発言や、血まみれの女性とプーチン(Vladimir Putin)大統領の写真を掲載した英国紙の一面を自身のテレグラムに転載したことなどを巡るものだった。同氏は2025年12月から拘束されており、裁判は過去2年間で2度目となる。同氏は「外国の代理人」にも指定されている。
シュロスベルグ氏は判決前の最終陳述で、戦争によって「すべてのロシア国民の生活が変わった」と指摘し、停戦を訴えた。ヤブロコは判決を「野蛮」と非難し、上訴する方針を示した。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルも平和を訴える表現の自由に対する報復だとして即時釈放を求めた。
同日、ロシア最高裁はヤブロコを9月18~20日の下院選から除外する決定も維持した。中央選挙管理委員会は当初、ヤブロコの参加を認めていたが、親プーチン政党が選挙運動費の規定違反や著作権侵害などを理由に除外を求め、最高裁が認めた。ヤブロコは「停戦、外交、平和」を掲げており、今回の判決と選挙からの排除は、反戦勢力を政治の場から締め出す動きの一環とみられる。
ロシアでは侵攻後、軍への批判や戦争に関する政府見解と異なる情報の発信を処罰する法律が導入され、反戦を公然と訴えることが難しくなっている。シュロスベルグ氏への長期刑は、プーチン政権が戦争への異論を政治的脅威とみなし、反対派への圧力を一段と強めている現状を浮き彫りにした。
