◎プーチン政権はウクライナ侵攻に反対するあらゆる表現を犯罪とする法律を施行している。
2022年9月24日/ロシア、首都モスクワ、予備役動員に反対する女性と治安部隊(AP通信)

ロシアの検査当局は8日、ウクライナ侵攻に反対を表明し逮捕された芸術家に禁固8年を求刑した。

スコチレンコ(Sasha Skochilenko)氏は昨年4月、生まれ故郷のサンクトペテルブルクで食料品店の値札を反戦スローガンに貼り替え、軍に関する虚偽の情報を拡散した容疑で逮捕された。

プーチン政権はこの1カ月前、ウクライナ侵攻に反対するあらゆる表現を犯罪とする法律を施行していた。

この法律はクレムリンに批判的な野党政治家、人権活動家、市民への弾圧に利用され、多くの者が厳しい実刑判決を受けている。

検察は8日の公判で禁固8年を求刑した。独立系ニュースサイトによると、スコチレンコ氏は求刑の厳しさにショックを受けていると弁護士に語ったという。

スコチレンコ氏は19カ月近く勾留されている。

報道によると、同氏は先天性心疾患、双極性障害、グルテン除去食を必要とするセリアック病(消化管疾患)など、いくつかの健康問題に悩まされているという。

ここ数カ月、ほぼ毎日行われた法廷での審問はスコチレンコ氏にさらなるプレッシャーを与えたようだ。

あるときは彼女が体調を崩したため、裁判官が救急車を呼んだ。別の審問ではトイレ休憩を裁判官が拒否したため、涙を流したという。

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