◎ロシアとポーランドの関係はウクライナ侵攻以来、非常に緊迫したものになっている。
2022年5月9日/ポーランド、首都ワルシャワの記念墓地近く、赤ペンキをかけられた駐ロシア大使(Leszek Szymanski/ロイター通信)

ロシア外務省は11日、ポーランドの首都ワルシャワでロシア大使が親ウクライナグループに赤い液体をかけられた事件について、ポーランド政府に公式謝罪を要求した。

ロシアのセルゲイ・アンドレーエフ(Sergei Andreev)大使は9日の対独占領記念日に合わせてワルシャワのソ連兵墓地に献花に訪れた際、親ウクライナグループに取り囲まれ、赤い液体をかけられた。

ワルシャワ警察は大使らを保護し、その場から退避させた。

ロシア外務省は11日、「ロシアはこの事件に関してポーランド首脳からの公式謝罪と、ポーランドの駐ロシア大使およびポーランドにあるロシアの機関の全職員の安全を確保するよう要求する」と声明を発表した。

またロシア外務省は、「さらなる措置に踏み切るかどうかはワルシャワの反応次第である」とし、要求に応じなければ報復制裁も辞さない姿勢を示した。

ポーランドのラウ(Zbigniew Rau)外相は大使への攻撃を非難している。「外交官はその国の政策に関係なく、特別な保護下に置かれています...」

ポーランド外務省によると、報復と見られる赤い液体がモスクワのポーランド大使館入り口に撒かれたという。大使館の入り口にあるポーランドの国章をあしらったプレートにも液体がかけられていた。

ロシアとポーランドの関係はウクライナ侵攻以来、非常に緊迫したものになっている。ポーランド政府はEUの同盟国にロシア産エネルギーの禁輸を含む厳しい制裁を要求している。

ロシア国営ガスプロム社は先月末、ポーランドとブルガリアへの天然ガス供給を停止すると発表した。

ウクライナ西部と国境を接するポーランドには300万人以上のウクライナ市民が避難している。ポーランドの軍事基地は西側諸国のウクライナに対する兵器供与の主要拠点となっている。

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