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米国務長官「イランとの協議で進展」和平交渉続く

米イラン間の対話は核開発問題やホルムズ海峡の通航権を巡る対立を軸に継続しており、仲介役としてパキスタンなど複数国が関与する複雑な外交交渉となっている。
2026年3月25日/イラン、首都テヘラン、最高指導者モジタバ師の支持者たち(AP通信)

ルビオ(Maro Rubio)国務長官は22日、イランとの和平交渉について、「一定の進展があった」との認識を示しつつ、依然として重要な懸案が残っているとして「さらなる作業が必要だ」と明らかにした。米イラン間の対話は核開発問題やホルムズ海峡の通航権を巡る対立を軸に継続しており、仲介役としてパキスタンなど複数国が関与する複雑な外交交渉となっている。

今回の発言はスウェーデンで開かれたNATO外相会合の場で行われたもので、ルビオ氏は「いくつかの良い兆候はある」としつつも、合意には依然距離があるとの見方を強調した。交渉では、イランの高濃縮ウラン備蓄の扱いと、ホルムズ海峡の航行管理をめぐる問題が最大の争点となっている。米側はイランが提案する通航課金制度に強く反発、ルビオ氏はこれを「受け入れられない」と批判した。

交渉は現在、パキスタンが仲介役として重要な役割を担っているほか、カタールなど中東諸国も関与している。パキスタンは両国間で提案の調整を進め、停戦や制裁緩和を含む枠組みの構築を模索しているが、核問題と海峡の管理権を巡る溝は依然として大きいままである。イラン側は段階的な制裁解除や資産凍結の解除などを求めている一方、米国は核兵器保有の可能性を排除する厳格な制限を重視している。

また、イランはホルムズ海峡の通航再開を条件付きで認める姿勢を示しているが、米国は課金制度の導入など主権的な管理強化には強く反対している。海峡は世界の石油輸送の要衝であり、通航制限がさらに続けば国際エネルギー市場への影響は極めて大きくなる。

ルビオ氏は今後の交渉について、「成果が得られない場合には代替案の検討も必要になる」との考えを示した。トランプ政権は軍事的選択肢を排除していないとしつつも、外交的解決を優先する姿勢を維持している。一方でイラン側も「建設的な対話」を強調しているが、互いの不信感は根強く、合意形成の道のりはなお不透明である。

こうした中、エネルギー市場では交渉の進展期待と不安定要因が交錯し、原油価格や金融市場にも影響が及んでいる。中東情勢の安定化に向けた外交努力が続く中、交渉は重要な局面を迎えつつある。

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