ホンジュラス北部農園襲撃、死者20人に、武装集団が銃乱射
事件はカリブ海沿岸のコロン県にある農園で21日に発生し、複数の武装兵が作業開始前の労働者らを襲撃したとされる。
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中米ホンジュラス北部の農園で発生した銃撃事件の死者数が20人に達した。地元当局が22日に明らかにしたもので、今年同国で起きた事件の中でも最悪級の大量殺害となった。事件はカリブ海沿岸のコロン県にある農園で21日に発生し、複数の武装兵が作業開始前の労働者らを襲撃したとされる。
地元警察によると、現場で20人の遺体を確認。内訳は男性15人、女性3人、未成年者2人。事件直後、遺族が遺体を持ち去ろうとしたため、捜査当局は現場の確保に苦労したという。警察は武装した男たちが農園敷地内の教会付近で、出勤前の作業員たちを無差別に撃ったと説明している。
犯行の動機について当局は明言していないが、内務省は「初期捜査の結果から犯罪組織の関与が疑われる」との見方を示した。現場となった地域は長年にわたり土地所有をめぐる対立や麻薬密輸ルートの存在で知られている。近年はアフリカヤシ栽培の拡大に伴い、大規模農園主と小規模農家との緊張も高まっていた。
アフリカヤシはパーム油の原料であり、食品や化粧品、石鹸、バイオ燃料など幅広い用途で使用される重要作物である。一方で、農園拡張をめぐる土地収奪や暴力事件が問題視されてきた。コロン県ではこれまでも農民運動関係者や環境活動家が殺害される事件が相次ぎ、地域住民の国外流出を招く一因となっている。
同日には、グアテマラ国境に近いコルテス県でも警察官6人が武装集団に襲撃され死亡する事件が発生した。政府は両事件について特別捜査班を投入し、容疑者の摘発を急いでいる。ホンジュラスでは近年、政府による治安強化策で殺人件数は減少傾向にあるものの、ギャングや麻薬カルテルによる暴力は依然として深刻な問題となっている。今回の事件は同国社会に根深く残る土地問題と組織犯罪の脅威を改めて浮き彫りにした。
