◎両軍は定期的に軍事演習を行い、ウクライナとNATOを威嚇している。
2023年2月17日/ロシア、首都モスクワ郊外の公邸、プーチン大統領(右)とベラルーシのルカシェンコ大統領(Vladimir Astapkovich/Sputnik/Kremlin/Pool/AP通信)

ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領は17日、首都モスクワにベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領を招き、軍事・経済協力について協議した。

ロシア軍はウクライナと国境を接するベラルーシに部隊を展開し、ミサイルやドローン攻撃を仕掛けている。

また両軍は定期的に軍事演習を行い、ウクライナとNATOを威嚇している。

プーチン氏は首脳会談の冒頭、記者団に対し、「安全保障、軍事協力、経済関係のさらなる強化について議論する」と述べた。

またプーチン氏はベラルーシ領内に旧ソ連時代の工業資産が多数あることに言及し、「共同製造プログラムの機会を提供できると確信している」と語った。

プーチン氏は「両国の努力を結集することで、西側をはるかに凌駕する結果を生み出すことができる」と主張した。「両国の安全保障、軍事、経済のさらなる発展は相乗効果を生み出し、素晴らしい結果をもたらすでしょう...」

ロシアはベラルーシに化石燃料を安価で提供している。

ルカシェンコ氏は2020年8月の大統領選に抗議する数十万人規模のデモに直面したが、プーチン氏の後ろ盾を得たことでこれを厳しく取り締まり、反対派を抑え込むことに成功した。

ルカシェンコ氏は昨年、プーチン氏と13回会談している。

ルカシェンコ氏はベラルーシの工場がロシアの旅客機の部品を製造していることに触れ、「ロシアの支援があれば、ベラルーシの工場で旧ソ連時代に設計された爆撃機を製造できる」と述べた。

AP通信によると、ベラルーシの一部企業は過去にスホイ25爆撃機(Su-25)の修理を請け負ったことがあるものの、ずっと前に操業を停止しており、爆撃機の製造を再開できるかどうかは不明。

ウクライナ軍は多くのロシア兵がベラルーシ領内から北東部の前線に派遣されていることを受け、ベラルーシ軍が参戦する可能性もあると警戒している。

ルカシェンコ氏は16日に行われた海外メディア向けの会見で、ウクライナ軍がベラルーシ領内に先に攻撃を仕掛けてきた場合のみ、侵攻に参戦すると強調した。

ルカシェンコ氏は17日の記者会見で、ロシアが予備役を再招集するという噂を否定した。

またルカシェンコ氏は「ウクライナの侵略に備え準備を進めている」と主張した。「敵が侵略戦争を仕掛けてきた場合、我々の兵力は現在の7万5000人から50万人に拡充され、侵略者を撃滅するでしょう」

2023年2月17日/ウクライナ、東部ハルキウ州、ロシア軍のミサイルの残骸を運ぶ当局者(Vadim Ghirda/AP通信)
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