◎戦術核は戦場での使用を目的としたもので、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの長距離兵器に搭載される核弾頭に比べると射程が短く、威力も低い。
ロシア国防省が公表した写真、ロシア空軍の核対応長距離爆撃機(Russian Defense Ministry Press Service/AP通信)

ロシアとその同盟国ベラルーシが11日、ロシアの戦術核兵器の使用を想定した演習の第2段階を開始した。

ロシア国防省は先月、この演習を発表した際、「これは西側当局者の挑発的な発言や脅しに対抗するものである」と述べていた。

プーチン(Vladimir Putin)大統領も西側がウクライナ軍に供与した兵器によるロシア領内への攻撃を容認したことについて、「ロシアも西側を攻撃するために他国に長距離兵器を提供する可能性がある」と警告している。

ロシア大統領府のペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は11日、「このような演習と戦闘態勢の維持は、欧州における米国とその同盟国による敵対的な決定と行動、そして彼らの日常的な挑発行為の観点から重要である」と述べた。

前国防相のショイグ(Sergei Shoigu)安全保障会議書記も11日、「これは西側によるウクライナ政府への支援、NATO軍のウクライナでの戦闘活動への積極的な関与、ウクライナによるロシアの民間施設へのミサイル攻撃などに対抗するものである」と強調した。

またショイグ氏は「NATO軍がロシア国境付近で軍事力を強化していることも念頭に置いている」と述べた。

ロシア国防省はこの演習について、「自軍とベラルーシ軍は戦闘で使用する戦術核の共同訓練を受ける」と説明。「ロシアとベラルーシの主権と領土保全を確保するために、人員と装備の準備態勢を維持することを目的としている」とした。

戦術核は戦場での使用を目的としたもので、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの長距離兵器に搭載される核弾頭に比べると射程が短く、威力も低い。

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