◎約1,200万の膨大なファイルで構成されるパンドラ文書のデータは、ワシントンD.C.に本拠を置く国際調査報道ジャーナリスト連合(ICU)によって取りまとめられた。
2021年9月13日/ロシア西部の軍事施設、ウラジーミル・プーチン大統領とセルゲイ・ショイグ国防相(右)(Sergei Savostyanov/Sputnik/Kremlin/Pool/AP通信)

10月4日、世界の主要な指導者は、財務書類の大規模なリークによりまとめられた「パンドラ文書」の内容を却下し、不正行為に関与したという告発を否定した。

約1,200万の膨大なファイルで構成されるパンドラ文書のデータは、ワシントンD.C.に本拠を置く国際調査報道ジャーナリスト連合(ICU)によって取りまとめられた。世界規模の調査に関与したメディアと組織は140を超える。

パンドラ文書によると、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とヨルダンのアブドゥッラー2世を含む世界の首脳30人以上が、自分の富を増やすために何かしらの取引に関与したという。

ロシアの皇帝はパンドラ文書を嘲笑し、アブドゥッラー2世も悪いことはしていないと声明を発表した。

ヨルダンで最も裕福はアブドゥッラー2世は1999年以来、アメリカとイギリスの不動産に1億ドル以上投資したと告発された。アブドゥッラー2世は海外の会社(オフショア会社)を通じて不動産を購入したため、資産を隠すことができたと信じられている。

しかし、石油で潤っているヨルダン王室は声明で、「海外の不動産を所有することは珍しくも不適切でもない」と述べ、批判される覚えはないと主張した。

一方、ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官は、「根拠なき情報に踊らされるべきではない」と述べた。「プーチン大統領は言いがかりや中傷に慣れています...」

チェコのアンドレイ・バビシュ首相はオフショア投資会社を通じてフランス南部の別荘(約18億円)を購入していた。

ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領と家族は13のオフショア会社とつながりがあると告発された。

チリのセバスティアン・ピニェラ大統領は環境保全に敏感な地域の鉱山を幼馴染に売却したと非難されている。

ロシアとトルコの盟友であるアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は、600億円以上の価値があるイギリスの不動産取引に関与したと疑われている。

チェコのバビシュ首相はツイッターに、「文書は今週予定されている国政選挙に影響を与える卑劣な試み」と投稿し、「違法なことは何もしていない」と主張した。

ケニアのケニヤッタ大統領は、「文書は政治家の財務の透明性を高めるだろう」と述べ、海外遊説から戻り次第包括的に対応すると約束した。パンドラ文書はケニヤッタ大統領とオフショア会社のつながりを証明する証拠を提示していない。

アリエフ大統領の報道官は主要メディアの呼びかけに応じなかったと伝えられている。

一方、パキスタンのイムラン・カーン首相はパンドラ文書の内容が事実と証明された場合、告発された政府関係者の調査を開始すると約束した。地元メディアによると、文書に掲載されたパキスタンの政府関係者数百人の中には、現政権の閣僚が含まれているという。

ロシアのプーチン大統領は4日、原子力潜水艦の極超音速ミサイルの発射テストが成功したことを称賛した。「ジルコン巡航ミサイル2発は音速の9倍の速度で飛行し、1,000km先の標的を撃ち抜きます...」

投獄されたロシアの野党指導者アレクセイ・ナワルニー氏と支援団体は今年1月、「プーチンの宮殿」の秘密を暴いた動画をYouTubeに投稿し、世界の注目を集めた。

ナワルニー氏によると、プーチン御殿の整備費用は1,400億円ほどで、資金提供者はロシアの石油大手ロスネフチのCEOや、億万長者のゲンナジー・ティムチェンコ氏を含むプーチン大統領の大切な友人たちだという。

2021年1月/ロシアの某所、ウラジーミル・プーチン大統領のものと伝えられている宮殿( YoutTube/アレクセイ・ナワルニー氏)
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