◎全国の公務員約73万人を代表する行政労働組合は賃上げと来年度予算案のインフレ対策の充実を求めている。
ポルトガルの市場(Getty Images)

ポルトガルの首都リスボンで18日、公務員の賃上げを求める抗議デモが行われ、数千人が参加した。

地元メディアによると、警察官、政府機関の職員、教師、看護師、医師などが参加したという。

全国の公務員約73万人を代表する行政労働組合は賃上げと来年度予算案のインフレ対策の充実を求めている。

このデモにより、多くの学校、裁判所、医療機関が閉鎖された。ゴミ収集も停止したため、リスボンのゴミ置き場はゴミであふれかえったと伝えられている。

ポルトガルを含む多くの欧州諸国が燃料と食料価格の高騰に端を発する労働争議に直面している。

行政労組の幹部は記者会見で、「労働者を大切にしない国は滅びる」と警告した。「私たちを怒らせないでください。多くの公務員、多くの労働者、多くの軍人と警察官が不満を抱えて生活しています...」

公務員の給与は今年0.9%引き上げられたが、先月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で10%以上上昇し、過去30年で最悪のインフレとなった。

労組幹部は「ストをしたいと思っている人はひとりもいない」と述べ、政府に対応を求めた。「私たちはインフレ率を考慮した賃上げを求めているだけです...」

労組は10%の一律賃上げを要求しているが、政府は平均3.6%の賃上げで妥協するよう求めている。政府の統計機関によると、来年のインフレ率は4%まで低下する見通し。

国内第2位の労組GUTは先月、民間企業の賃金を来年5.1%引き上げることで経済団体と合意に達した。

地元メディアによると、フォルクスワーゲン工場でもストが始まったという。労組は賃上げとシフトの改善を会社に要求している。

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