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ローマ教皇レオ14世がモナコ訪問、世界平和呼びかけ

今回の訪問は教皇就任後2度目の海外歴訪で、欧州全体に向けたメッセージ発信の意味合いも持つ。
2026年3月28日/モナコ市、ローマ・カトリック教会の教皇レオ14世(AP通信)

ローマ・カトリック教会の教皇レオ14世(Pope Leo XIV)は28日、地中海のモナコ訪問し、世界各地で続く紛争の背景にある「権力と富の偶像化」を退けるよう国民に呼びかけた。教皇は豊かな資源と影響力を持つ同国こそが、平和と連帯の実現に向けて責任を果たすべきだと強調した。

今回の訪問は1日の日程で行われ、教皇によるモナコ訪問は1538年以来、およそ5世紀ぶりとなる歴史的な機会となった。教皇はアルベール2世公(Prince Albert II)とシャルレーヌ公妃(Princess Charlene of Monaco)の出迎えを受け、王宮での歓迎式典やカトリック共同体との交流に臨んだ。港には豪華ヨットが並び、礼砲や汽笛が鳴り響くなど、同国の象徴的な富と華やかさを背景にした訪問となった。

教皇は演説の中で、現代社会において富や権力が過度に崇拝される風潮が戦争や対立を助長していると指摘し、「平和は力の均衡ではなく、人々の心の変革によって築かれる」と訴えた。また、武力や敵対ではなく、他者を「守るべき兄弟姉妹」として捉える倫理観の重要性を強調し、連帯と慈悲に基づく国際関係の必要性を説いた。

さらに教皇は、モナコのような小国であっても国際社会において大きな影響力を持ち得るとし、その経済力と外交的地位を平和促進や人道支援に生かすよう求めた。モナコは中東のキリスト教徒支援や文化遺産保護などの活動を行っており、教皇はこうした取り組みを評価しつつ、より一層の貢献を期待すると述べた。

また、教皇はカトリック教義に基づき、生命の尊厳を守る重要性にも言及し、中絶などをめぐる倫理問題についても間接的に触れた。モナコはカトリックを国教とする数少ない欧州国家の一つで、宗教的価値観と政治の関係が引き続き重要なテーマとなっている。

今回の訪問は教皇就任後2度目の海外歴訪で、欧州全体に向けたメッセージ発信の意味合いも持つ。富と影響力が集中する象徴的な国家を舞台に、戦争の根源にある価値観そのものを問い直す姿勢は国際社会に対する強い問題提起といえる。今後も教皇は各地を訪問し、平和と倫理を軸とした外交的働きかけを強めていく見通しである。

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