◎ロシアによるウクライナ侵攻開始以来、北マケドニアの食料とエネルギー価格は30~50%上昇した。
2022年6月18日/北マケドニア、首都スコピエの政府庁舎前、野党の選挙集会(Boris Grdanoski/AP通信)

北マケドニアの主要野党は18日、首都スコピエの中心部で選挙集会を開き、左派政権に解散を促した。

中道右派の国家統一民主党(VMRO-DPMNE)は与党・社会民主同盟連合が北マケドニアを汚職国家に変え、経済を荒廃させ、公衆衛生と教育システムを破壊したと非難している。

国家統一民主党の抗議スローガン「やりすぎだ!」に賛同する数千人の支持者は社会民主党に早期解散総選挙を要求し、集会場周辺に配備された警察官とにらみ合った。

野党党首のミコスキ(Hristijan Mickoski)氏は支持者に、「政府はこの国を荒廃させた」と語った。「私たちは不公平と劣悪な生活環境に反対します。変化が必要です」

北マケドニアの消費者物価指数は9カ月連続で上昇し、15年ぶりの高水準となった。

主要な労働組合は現在の賃金では生活がままならないとして、企業と政府に少なくとも10%の賃上げを要求している。

ロシアによるウクライナ侵攻開始以来、同国の食料とエネルギー価格は30~50%上昇した。

与党は18日、早期解散に反対し、「国家統一民主党は国民ではなく党の利益のために総選挙を求めている」と非難した。

ミコスキ氏は、「汚い汚職を推進する政府に国をまとめ上げ、インフレを抑制する能力はない」と述べ、支持者から喝采を浴びた。

またミコスキ氏は、「我が党は北マケドニアの国益を損なう屈辱的な合意は一切認めない」と政府に警告し、北マケドニアのEU加盟を阻むブルガリアとの協定に言及した。

ブルガリアは北マケドニアのEU加盟交渉で拒否権を発動し、北マケドニア政府に対し、憲法にブルガリアの少数民族に関する文言を明記し、マケドニア語がブルガリアを起源とすることを正式に認め、反ブルガリア文化を禁じるよう要求している。

北マケドニアは自国のアイデンティティと言語に議論の余地はなく、欧州の価値観に基づいた解決策を講じる必要があるとしている。

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