イギリス右派政党「リフォームUK」党首の殺害予告、20代男逮捕
容疑者はファラージ氏に脅迫的なメッセージを送信した疑いが持たれており、取り調べを受けた後、捜査継続を条件に保釈された。
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ロンドン警視庁は15日、右派政党「リフォームUK」のファラージ(Nigel Farage)党首に対し、SNS上で銃撃を予告したとして、20代の男をロンドン市内で逮捕したと発表した。容疑者はファラージ氏に脅迫的なメッセージを送信した疑いが持たれており、取り調べを受けた後、捜査継続を条件に保釈された。事件はイギリス政界で政治家への暴力や脅迫が相次ぐ中で発生し、政治活動の安全確保を巡る議論が一段と深まっている。
警視庁によると、問題となった投稿は今年5月、地方選挙中にSNSに投稿されたもので、「選挙に勝てば頭を撃つ」といった趣旨の内容だった。この脅迫は議会当局から警察へ通報され、その後の捜査を経て容疑者の身元が特定された。男はロンドン南部で逮捕され、事情聴取を受けた。
今回の事件はリフォームUKの移民・司法担当報道官を務めていた保守派のベテラン政治家アン・ウィデコム(Ann Widdecombe)氏が今月上旬に殺害された直後に発覚した点でも注目を集めている。
警察はウィデコム氏殺害について、政治的動機を含む可能性を視野に捜査を進めている。イギリスではこの事件を契機として、政治家に対する脅迫や暴力への危機感が急速に高まった。
ファラージ氏は長年にわたり脅迫を受けてきたと説明し、今回の逮捕についても「政治家への脅迫は民主主義そのものへの攻撃だ」として、議員の警護体制を強化する必要性を訴えた。同氏は選挙期間中など人前で活動する機会が多く、これまでも警備の増強を求めてきた経緯がある。リフォームUKも党関係者が他党以上に脅迫の対象となっていると主張し、全議員への24時間体制の警護を求めている。
イギリスでは2016年に労働党のジョー・コックス(Helen Joanne "Jo" Cox)下院議員、2021年には保守党のデービッド・エイメス(Sir David Anthony Andrew Amess)下院議員が襲撃を受け死亡、政治家を狙った暴力事件が民主主義への重大な脅威として認識されてきた。これを受け、議員事務所の防犯対策や警護体制の強化が進められてきたが、SNS上での誹謗中傷や殺害予告は依然として後を絶たない。
今回の逮捕は、オンライン上の脅迫に対して警察が迅速に対応した事例と受け止められている。一方で、捜査は現在も続いており、警察は投稿の経緯や動機、単独犯行だったかどうかなどを慎重に調べている。
スターマー政権も政治家が安心して活動できる環境を維持することは民主主義を守る上で不可欠との立場を示しており、今後、警護体制や脅迫対策の見直しが進む可能性がある。
