◎この記念碑は1985年に建設され、高さ約80mの尖塔と2つの彫像で構成されている。
2022年2月23日/ラトビア、首都リガ、旧ソ連時代に建設された記念碑(Roman Koksarov/AP通信)

ラトビア政府は23日、旧ソ連時代に建設された記念碑を撤去すると発表した。

現地メディアによると、首都リガの戦勝記念公園にある記念碑は黄色いフェンスで封鎖されたという。

この記念碑は1985年に建設され、高さ約80mの尖塔と2つの彫像で構成されている。

国営ラトビアテレビ(LTV)は政府当局者の話を引用し、「記念碑は23日中にすべて撤去される」と報じた。撤去後、記念碑がどうなるかは明らかにされていない。

ロシアと214kmの国境を接するラトビアには多くのロシア系民族が住んでいる。5月9日のロシア戦勝記念日の祝日にはこの記念碑に花が添えられ、コンサートも開催されていた。

ラトビアはEUとNATOに加盟し、ロシアのウクライナ侵攻を強く非難している。2月24日の開戦以来、この記念碑を撤去すべきという意見が相次いで寄せられていた。

一方、ロシア系民族で構成される団体は23日夕方に抗議デモを行うと発表した。この団体によると、記念碑の撤去に反対する署名が1万人分以上集まったという。

しかし、LTVは23日、政府当局者の話を引用し、「リガ市議会は抗議デモを許可しない」と報じた。

連邦議会は5月、この記念碑を撤去する決議を採択し、リガ市議会もそれに従った。

バルト諸国ではソ連や共産主義指導者を称えるモニュメントが数多く撤去されている。

2007年にはエストニアの首都タリンに建設された赤軍兵士の記念碑が移設され、暴動が発生した。

エストニア政府は先週、ロシア国境近くの都市ナルバにある旧ソ連の戦車「T34」の記念碑を戦争博物館に移した。

ラトビア議会は今月11日、ロシアをテロ支援国家と宣言する決議を採択した。

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