◎オルバン氏の連立政権は先月初めの議会選で圧勝し、議席の3分の2以上を獲得した。
2019年10月30日/ハンガリー、首都ブダペスト、オルバン首相とロシアのプーチン大統領(Kremlin/pool/EPA通信)

ハンガリーのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相は24日、ロシアのウクライナ侵攻がもたらす緊急の課題に速やかに対処できるようにするため、緊急時の首相権限を拡大すると発表した。

オルバン氏はシリアの難民危機やコロナウイルスの大流行時にも同様の特別法令を施行した。

オルバン氏はフェイスブックに投稿した動画の中で、「ウクライナでの戦争はハンガリーにとって絶え間ない脅威であり、それは我が国の安全保障、経済、エネルギー、金融を脅かす」と述べている。

またオルバン氏は、25日に憲法改正の詳細を説明するとした。

オルバン氏率いる与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」は24日、近隣諸国で武力紛争や戦争、人道的災害が起きている場合に非常事態を法的に宣言できるようにする憲法改正案を賛成多数で可決した。

この法律は非常事態宣言下であれば、議会の承認を得ることなく政府に新たな法律を施行する権限を与え、既存の法律を一時的に停止することも可能となる。

オルバン氏はコロナの流行時に権限を拡大し、様々な法令を施行したが、法律の専門家は「従来通り議会を通すべき」と指摘している。この権限拡大は6月1日に失効する予定。

オルバン氏の連立政権は先月初めの議会選で圧勝し、議席の3分の2以上を獲得した。

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