◎組合は賃上げだけでなく、職員数をコロナ前の水準に戻すよう求めている。
2022年7月1日/フランス、パリ北部のシャルル・ドゴール空港入り口、組合員たち(Thomas Padilla/AP通信)

フランスの主要空港で1日、賃上げを求めるストライキが行われた。

パリのシャルル・ドゴール空港を含む空港の労働組合は物価高に対応できるレベルの賃上げを経営者に求めている。

一方、経営者はコロナウイルス危機を何とか乗り越え旅行需要が回復しつつあった矢先に燃料高に見舞われ、ひどく疲弊しているように見える。

シャルル・ドゴール空港の組合員は夏の旅行シーズン開幕をストで祝い、経営者にインフレの痛みを忘れないよう呼びかけた。

国営フランス・テレビジョンによると、1日の午前7時から午後2時の間に、シャルル・ドゴール空港とオルリ空港発の定期便の17%(主に短距離路線)が欠航となった。

シャルル・ドゴール空港の組合員数百人は同空港周辺の幹線道路を封鎖したため、利用者は重いスーツケースを引きずって迂回路を進む羽目になった。オルリ空港でも同様の抗議デモが行われた。

利用者はチェックインや出入国審査でも大混雑に直面した。

組合は賃上げだけでなく、職員数をコロナ前の水準に戻すよう求めている。

コロナの影響で人員を削減した一部の航空会社は、旅行需要の回復に対処できず、苦労している。

シャルル・ドゴール空港の労働組合CGTの副委員長はAFP通信の取材に対し、「需要はコロナ前の95%に回復したが、解雇された職員2万人は戻ってこず、労働環境は劇的に悪化した」と語った。

フランス・テレビジョンによると、複数の労働組合が6%の賃上げを求めているのに対し、経営側は3%を提案しているという。

シャルル・ドゴール空港の消防隊員も賃上げを求めるストに入ったため、一部の滑走路は閉鎖を余儀なくされた。

労働組合CGTによると、ストは7月3日まで続く可能性があるという。

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