◎政府は今年1月1日以降に到着した移民について、他のEU諸国への移住資格を剥奪している。この結果、キプロスを目指す移民は減少し、代わりにイタリアとギリシャが増加した。
2022年2月9日/キプロス、首都ニコシアの郊外にある移民受付センター(Petros Karadjias/AP通信)

キプロス警察は21日、同国南東部の沖合でシリア難民18人を救助したと明らかにした。

それによると、沿岸警備隊の巡視艇は男性11人、未成年3人、女性と1人とその子供3人を救助し、首都ニコシアに移送したという。

国営テレビは関係者の話しとして、「女性と子供3人が市内の病院に搬送された」と伝えている。18人を乗せたボートは沈没したようだ。

残り14人はニコシアの郊外にある移民受付センターに移送された。報道によると、警察は23歳の男が人身売買に関与した疑いがあるとして拘束したという。

沿岸警備隊はこの3日間で別のシリア難民97人を救助している。

それによると、20日には南東沖で男性57人、女性6人、子供23人を救助。そのうち18~30歳の男4人が人身売買に関与した疑いがあるとして拘束された。

19日にも南東沖で11人を乗せた船が救助されたようだ。警察によると、このボートはレバノンからギリシャもしくはイタリアを目指していたという。警察は31~47歳の男3人を拘束している。

キプロス内務省はアフリカ大陸・サハラ以南の移民を抑制する取り組みがうまく機能し、亡命申請が大幅に減少したとしながらも、この数カ月でシリア難民の不法入国が増加していると指摘していた。

政府の統計によると、今年6月と7月の亡命申請は合わせて1285件。昨年同期の3分の1以下に減少した。

政府は今年1月1日以降に到着した移民について、他のEU諸国への移住資格を剥奪している。この結果、キプロスを目指す移民は減少し、代わりにイタリアとギリシャが増加した。

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