スペイン領セウタで移民危機深刻化、住民は冷静な対応訴え、全国で抗議集会
セウタ当局によると、7月末にモロッコから少なくとも7万2000人が流入した大規模な越境後、約5週間が経過した現在も、同伴者のいない未成年者を含む1万人以上が仮設キャンプや路上、海岸などに取り残されている。
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北アフリカのスペイン領セウタで移民危機が深刻化する中、住民が冷静な対応を呼びかけている。9月2日、スペイン本土ではセウタへの連帯を示す数百規模の集会が計画された一方、現地では移民問題をめぐる緊張が高まっている。
セウタ当局によると、7月末にモロッコから少なくとも7万2000人が流入した大規模な越境後、約5週間が経過した現在も、同伴者のいない未成年者を含む1万人以上が仮設キャンプや路上、海岸などに取り残されている。
移民の大量流入を受け、セウタでは中央政府の対応が遅いとして住民による抗議活動が相次いでいる。住民の一部は、残っている移民を出身国へ戻すか、スペイン国内の他地域へ分散させるよう求めている。仮設キャンプへの襲撃や、軍の巡回部隊に石や瓶を投げたとしてモロッコ人が逮捕されるなど、対立が激化する場面も出ている。
一方、抗議集会をめぐっては政治的対立も鮮明になっている。野党・国民党(PP)が多数を占める自治体連盟が全国的な抗議を呼びかけたのに対し、左派の中央政府は、移民危機を政治利用しているとして距離を置いている。市民団体「ポル・セウタ」は住民と移民双方の人権尊重、滞在資格のない人の秩序ある帰還、治安要員の増強を求め、約6万5000人の署名を集めている。
サンチェス政権は一時収容施設の収容能力を約500人から3400人以上に拡大し、1600人を超える警察官をセウタに配置した。しかし、地元の政治家や支援団体は住民と移民の安全を確保するには不十分だと指摘する。中央政府とセウタ当局の協議も行き詰まっており、移民の処遇や費用負担をめぐる対立が危機解決を難しくしている。
