▽選挙管理委員会は9日、昨年の大統領選第1ラウンドを首位通過したジョルジェスク氏のやり直し大統領選への立候補を拒否した。
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ルーマニアの極右ジョルジェスク(Calin George首位u)氏が10日、やり直し大統領選挙への立候補を認められなかったことは違憲であるとして、憲法裁判所に異議を申し立てた。
選挙管理委員会は9日、昨年の大統領選第1ラウンドを首位通過したジョルジェスク氏のやり直し大統領選への立候補を拒否した。
ジョルジェスク氏はこの決定を非難。首都ブカレストの憲法裁に選管の決定を無効とするよう求める訴状を提出した。
憲法裁は11日に審問を行う予定。訴状提出から48時間以内に結論を出す必要がある。
ジョルジェスク氏を支持する極右政党は選管の決定を「クーデター」と呼び、「書類、署名、書式に関するすべての要件が満たされている場合、当局に候補者を拒否する権利はない」と主張した。
また同党は「立候補に関する全ての条件は満たされている」と強調した。
選管は9日の決定について、公職選挙法違反の疑いと、ロシアが無所属で立候補したジョルジェスク氏を宣伝するために組織的なオンラインキャンペーンを行ったとして、結果を取り消した憲法裁の判決を引用した。
また選管は「やり直し選挙について、憲法裁が疑惑を指摘した人物の立候補を認めることはできない」とした。
ブカレストでは9日、選管の決定を非難するデモが行われ、ジョルジェスク氏を支持する数百人が参加した。
地元メディアによると、極右政党は10日にも同様のデモを行う予定だという。
憲法裁は昨年12月、大統領選第1回投票の結果を無効と判断し、ジョルジェスク氏の決選投票進出に待ったをかけた。
やり直し大統領選までの間、国会議長が大統領代行を務めている。
憲法裁は人工知能(AI)を含むデジタル技術の違法な使用や、未申告の選挙資金が使用されたと指摘。また、ある候補がソーシャルメディア・プラットフォームで「優遇措置」を受け、その結果、有権者の意思表示が歪められたとしている。
憲法裁は「ロシアの選挙介入が疑われる」と指摘している。
やり直し大統領選は5月4日に予定されている。過半数を獲得する候補が出なかった場合は5月18日の決選投票で勝者を決める。
情報機関はジョルジェスク氏の陣営がティックトック(TikTok)のユーザーに36万1000ユーロの報酬を支払い、ジョルジェスク氏のコンテンツを宣伝させたと主張している。
ジョルジェスク氏は自身の選挙活動費をゼロと公言していた。
捜査当局はジョルジェスク氏が公職選挙法に違反した疑いがあるとみて捜査している。
ジョルジェスク氏は過去にロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領を「国を愛する男」と絶賛し、ウクライナを「敵対国家」と呼んだことがある。
またジョルジェスク氏は1930~40年代にかけてのルーマニアのファシストやナショナリスト指導者たちを国民的英雄と称賛して物議を醸したこともある。