プーチン氏「防空体制強化する」ウクライナ軍のドローン攻勢で赤っ恥
今回の発表の背景には、ウクライナ軍によるサンクトペテルブルクへの3日の大規模ドローン攻撃がある。
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ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領は4日、ウクライナによる無人機(ドローン)攻撃の拡大を受け、防空体制を大幅に強化する方針を明らかにした。発言はサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)の期間中に行われたもので、激化するウクライナ軍の長距離攻撃に対するロシア政府の危機感を示す形となった。
今回の発表の背景には、ウクライナ軍によるサンクトペテルブルクへの3日の大規模ドローン攻撃がある。この攻撃では市内の石油ターミナルが炎上し、港湾地区で黒煙が立ち上った。空港は一時的に発着便を停止し、通信サービスにも障害が発生するなど、ロシア第二の都市の日常生活や経済活動に影響が及んだ。ウクライナ側は長距離無人機が1000キロ以上飛行して目標を攻撃したとしており、ロシア本土深部への攻撃能力を改めて誇示した。
プーチン氏は防空システムが多数の攻撃を迎撃していると主張する一方、現在の体制には改善の余地があることを認めた。その上で、防空網の近代化と迎撃能力の向上を進め、重要インフラや都市部の防衛を強化すると表明した。ウクライナ軍は石油施設、軍事基地、弾薬庫などを標的とした無人機攻撃を繰り返しており、ロシアにとって大きな安全保障上の課題となっている。
サンクトペテルブルクへの攻撃はロシアが国際社会に経済的安定をアピールする重要イベントの開催期間中に実施された点でも注目を集めた。SPIEFは「ロシア版ダボス会議」とも呼ばれ、外国企業や投資家を招いて経済協力を促進する場と位置付けられている。しかし、会場近郊で発生した爆発は戦争の影響がロシア国内の主要都市にも及んでいる現実を印象付ける結果となった。
一方でプーチン氏は、ウクライナ戦争に関する従来の立場も表明した。ロシア軍が東部ドネツク州の掌握を目指していることを強調し、欧州連合(EU)は中立的な仲介者ではないとの認識を示した。その一方で、過去に米国との協議で議論された内容を基礎とする”妥協”の可能性に言及し、外交交渉に一定の余地も残した。
また、プーチン氏はロシア経済についても言及し、西側諸国の制裁下でも成長を維持していると主張した。ただし、インフレ圧力の高まりについては認め、高金利政策は経済の安定維持に必要だと説明した。軍事支出の増加と制裁の長期化が続く中、ロシア経済は新たな局面を迎えている。
ウクライナによる長距離ドローン攻撃とロシアの防空体制強化は戦争の様相が変化していることを示している。前線での消耗戦が続く一方、双方は相手国の後方地域を狙う攻撃能力の向上を進めており、戦闘は新たな段階へと移行しつつある。
