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メキシコ財務相「2026年GDP成長率、OECD予測上回る」

市場では、政府の強気な見通しと国際機関の慎重な予測の間に大きな開きがあるとの見方が広がっている。
メキシコ、首都メキシコシティの大統領府(Getty Images)

メキシコのアマドール(Edgar Amador)大蔵公債相(財務相)は4日、経済協力開発機構(OECD)が示した2026年の経済成長率見通しを実際の成長が上回る可能性があるとの見方を示した。公共投資の拡大やインフレ抑制策の効果によって景気が下支えされるとの認識を示し、国内外で広がる景気減速懸念の払拭を図った形だ。

OECDは最新の経済見通しで、メキシコ経済について2026年のGDP成長率を0.8%増と予測した。米国の通商政策を巡る不透明感や世界経済の減速が輸出や投資の重荷になると指摘し、公共支出も財政再建の制約から伸び悩むとみている。

これに対しアマドール氏は地元メディアのインタビューで、政府が計画するインフラ投資の拡大が経済活動を刺激すると強調した。また、物価上昇圧力を抑えるための政策が消費者心理の改善につながり、内需の回復を後押しするとの見解を示した。財務省はこれまでも2026年の成長率を1.8~2.8%と予測し、国際機関や市場予想よりも強気の見通しを維持している。

もっとも、経済を取り巻く環境は厳しい。メキシコ経済は2026年第1四半期(1~3月)にマイナス成長を記録し、企業投資や消費の弱さが鮮明となった。米国との貿易関係を巡る不透明感や、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格上昇が企業活動の重荷となっている。中央銀行はこうした状況を踏まえ、2026年の成長率予測を1.1%に引き下げた。

格付け会社S&Pグローバルも先月、財政運営や成長鈍化への懸念からメキシコの信用見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。政府債務の増加や国営エネルギー企業への支援負担が財政の柔軟性を損なう可能性があると警告している。

一方で、政府は対米貿易協定であるUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の延長を支持し、北米市場との結び付き強化によって投資環境の安定化を目指している。また2026FIFAワールドカップの開催に伴う観光需要や関連投資も景気押し上げ要因として期待されている。

市場では、政府の強気な見通しと国際機関の慎重な予測の間に大きな開きがあるとの見方が広がっている。今後は公共投資の実施状況やインフレ動向に加え、USMCA見直し交渉の行方がメキシコ経済の成長力を左右する要素となりそうだ。

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