◎ヨルダン川西岸地区における今年の暴力事件数はここ数年で最悪となっている。
パレスチナ人を取り締まるイスラエル警察(Getty-Images)

イスラエル軍は25日、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人居住区フワラで何者かが銃を乱射し、同軍の兵士2人が重傷を負ったと発表した。

軍報道官によると、事件は25日の夕方に発生。負傷した2人のうち1人は重傷、もうひとりは中程度の怪我を負ったという。

軍はフワラに通じる道路を封鎖し、捜査を開始した。

AP通信によると、犯行声明を出した組織は今のところ確認されていないが、ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスはこの攻撃を称賛したという。

ハマスの報道官はSNSに投稿した声明で、「西岸地区のレジスタンスは素晴らしい仕事をしている」と述べている。

西岸地区における今年の暴力事件数はここ数年で最悪となっている。イスラエル軍は昨年春にイスラエル人が相次いで殺害されたことを受け、取り締まりを強化した。

今年西岸地区でイスラエルの治安当局に殺害されたパレスチナ人はこれで86人となった。東エルサレムと西岸地区で今年殺害されたイスラエル人は15人。

イスラエルとパレスチナの代表団は先月末、米国とヨルダンの仲介で会談したが、その当日、パレスチナの武装勢力がイスラエル人2人を射殺する事件が発生した。

両当事者がエジプトで会談した際にもフワラで銃撃事件が発生し、イスラエル人2人が負傷している。

イスラエル政府は西岸地区で殺害したパレスチナ人のほとんどを武装勢力の戦闘員と報告する一方、人権団体は女性を含む紛争に関与していない一般市民が巻き込まれていると主張している。

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