◎NATO加盟には現加盟30カ国の合意が必要がある。
トルコのエルドアン大統領(Bloomberg)

トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は21日、首都アンカラでスウェーデンの新首相と会談し、NATO加盟について協議すると発表した。

スウェーデンとフィンランドは今年5月、ロシアのウクライナ侵攻を受け、NATOに加盟を申請した。しかし、トルコはスウェーデン政府がテロ組織に指定しているクルド人武装勢力をかくまっているとして、加盟に難色を示している。

NATO加盟には現加盟30カ国の合意が必要がある。

エルドアン氏はクルド人武装勢力の取り締まりと指名手配犯の引き渡しを要求している。

エルドアン氏は20日、訪問先のアゼルバイジャンから帰国した際、記者団に対し、「スウェーデンのクリステルソン(Ulf Kristersson)首相からテロとの戦いに賛成すると連絡を受けた」と語った。

またエルドアン氏は、「クリステルソン氏のアンカラ訪問と首脳会談要請を受け入れた」とした。

会談の日程は明らかにされていない。

国営テレビは21日、エルドアン氏の声明を引用し、「この訪問でスウェーデンの誠意を確認する」と報じた。

スウェーデンとフィランドのNATO加盟にはトルコの合意がどうしても必要である。トルコとハンガリーの連邦議会はまだ両国の加盟を承認していない。

エルドアン氏は「我々のスタンスは変わっていない」と強調した。「テロとの戦いに妥協はなく、譲歩するつもりもありません...」

一方、スウェーデンの新外相ビルストロム(Tobias Billstrom)氏は21日、フィンランドを訪問しハービスト(Pekka Haavisto)外相と会談。「NATO加盟を最優先する」と声明を発表した。

スウェーデンは先月、トルコに科していた武器禁輸制裁を解除した。

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