◎11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で61.98%増。人口の大多数を占める低中所得者層の生活を圧迫している。
トルコ、イスタンブールで行われたデモ(ロイター通信)

トルコ中央銀行は21日、主要政策金利を2.5%引き上げた。同行の利上げは7回連続。

これにより、主要政策金利は42.5%となった。

同行の金融政策委員会は声明で、「金融引き締めはまもなく終了すると期待している」述べ、次回会合では金利を維持すると示唆した。

11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で61.98%増。人口の大多数を占める低中所得者層の生活を圧迫している。

同行の金利は今年、8.5%から42.5%まで引き上げられた。金融アナリストたちは委員会の声明に懐疑的な見方を示している

エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は高い借入コスト(高金利)を「敵」と呼び、「インフレを撃破するためには金利を引き下げなければならない」と長年主張。利下げ政策に抵抗する中銀総裁を解任してきた。

他国の中銀は「利上げ=インフレの解毒剤」という経済界の常識に基づき、利上げに踏み切っている。トルコの金融アナリストはエルドアン氏の手法を「とんでもない暴挙」と非難してきた。

しかし、今年6月に就任した中銀総裁はエルドアン氏の手法を否定し、利上げを強行。エルドアン氏もこれを受け入れた。

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