イスラエルは宿敵イランとつながりあるアサド大統領の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、作戦を実行したと認めたことはほとんどない。
シリア東部、アサド政権の空爆を受けた町(Getty Images)

国営シリア・アラブ通信(SANA)は1日、イスラエル軍がシリア北部の都市アレッポの国際空港を空爆し、兵士1人が死亡、民間人2人と兵士5人が負傷し、空港が使用不能になったと伝えた。

SANAによると、ミサイル攻撃は1日未明に報告されたという。

イスラエル政府と軍は声明を出していない。

2月6日に発生したトルコ・シリア大地震以来、空港は同国に援助物資を送る重要な拠点になっている。シリアの死者数は6000人を超え、被災地の復興作業は遅々として進んでいない。

イギリスのNGO「シリア人権監視団」は1日、イスラエル軍は空港の滑走路近くにある兵器倉庫にミサイルを撃ち込んだと報告した。

イスラエルは3月にもアレッポの空港を2度空爆し、数日間使用不能にした。

イスラエルは宿敵イランとつながりあるアサド(Bashar al-Assad)大統領の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、作戦を実行したと認めたことはほとんどない。

イスラエル軍は今年に入ってからシリアへの攻撃を強化し、4月8日には国境付近で交戦に発展した。

イスラエル軍はシリア南部からゴラン高原に向けてロケット弾6発が発射された後、「攻撃に対応した」と声明を出した。

SANAは先週、イスラエル軍が中部ホムスの民間燃料基地を空爆し、多数の燃料タンカーやトラックが焼失。民間人少なくとも3人が負傷したと伝えた。

シリア人権監視団もこの攻撃を確認。ホムス郊外にある軍用飛行場に着弾し、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの弾薬庫を破壊したと明らかにした。

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