▽条約に西側諸国が懸念していた「相互防衛」条項は含まれなかった。
とイランのペゼシュキアン大統領(AP通信).jpg)
ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領とイランのペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領が17日、首都モスクワで首脳会談を行い、包括的戦略パートナーシップ条約に署名した。
当局によると、条約の期間は20年。貿易、軍事協力から科学、教育、文化にいたるまで、あらゆる分野をカバーし、延長される可能性もあるという。
条約に西側諸国が懸念していた「相互防衛」条項は含まれなかった。
プーチン氏はこれを「突破口」と評し、「ロシア、イラン、そして地域全体の安定的で持続可能な発展の条件を作り出すものだ」と称賛した。
両国は互いの領土が相手国を脅かすいかなる行為にも利用されることを許さず、いずれかの国を攻撃する侵略者への援助も行わないほか、軍事的脅威に対抗するために協力するとしている。
プーチン氏はイランとの関係について、「貿易・経済協力の量はまだ不十分」と指摘。この条約が官僚的なハードルを取り除き、関係を拡大する助けになることを期待すると述べた。
またプーチン氏はアゼルバイジャン経由でイランにロシアの天然ガスを輸送し、イランの港に輸送回廊を建設するというプロジェクトを進めるために、両国は技術的な障害を解決しようとしていると付け加えた。
ペゼシュキアン氏は「これらのプロジェクトは実現可能であり、専門家が残された障害の解決に取り組んでいる」と述べた。
西側が懸念している武器移転については言及しなかった。
西側はロシアが中東で影響力を失いつつあるイランを支援するために、核開発を支援したり、核弾頭を供与するのではないかと懸念している。
イランの主要な同盟国であったシリアのアサド政権は崩壊。レバノンのヒズボラもイスラエルとの紛争で大打撃を受けている。