◎イスラエル警察は声明で、暴徒たちは旧市街に通じるダマスカス門近くで警察と公共バスに岩を投げつけたと述べた。
2021年10月19日/イスラエル、エルサレムの旧市街、パレスチナ人の若者を拘束するイスラエル警察(Mahmoud Illean/AP通信)

10月19日、エルサレムの旧市街でイスラム教の祝日を祝うパレスチナ人の一部とイスラエル警察が衝突した。

イスラエル警察は声明で、暴徒たちは旧市街に通じるダマスカス門近くで警察と公共バスに岩を投げつけたと述べた。当局によると、警察官は暴動に関与したパレスチナ人22人をその場で逮捕したという。

数日前には数千人のパレスチナ人が旧市街の城壁に沿って行進し、ダマスカス門近くで国家を歌った。その後、人々はアル=アクサー・モスクに移動し、預言者ムハンマドの生誕を祝った。

19日のイベントに参加したパレスチナ人たちは、イスラエルはダマスカス門とモスクの集会を恣意的に制限したと主張している。

AP通信によると、数十人の若者が警察に向かって叫び、一部が石を投げ始めたという。警察はスタングレネードと催涙弾でこれに応戦した。パレスチナ赤新月社はAP通信の取材に対し、負傷者17人が病院に搬送されたと述べた。

パレスチナ人は今年4月と5月のラマダン月に、ダマスカス門にバリケードを設置したイスラエル警察と激しく衝突した。

衝突はバリケード撤去後も続き、イスラエル警察はアル=アクサー・モスクでの厳しい取り締まりを開始した。この取り締まりにガザ地区を実行するイスラム過激派組織ハマスは激怒し、エルサレムや他の市街地にロケット弾を撃ち込んだことで第4次紛争が勃発した。

旧市街は東エルサレムにある。イスラエルは1967年の戦争以来、エルサレム全体を首都と見なしているが、パレスチナ人は東エルサレムを将来の首都にしたいと考えている。国際社会はイスラエルによるガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区(東エルサレム含む)、およびゴラン高原の占領を認めていない。

アル=アクサー・モスクはイスラム教で3番目に神聖な場所であり、同時にユダヤ人の寺院があった場所でもあるため、双方は施設での祈りや集会を重要視している。

現地メディアによると、ここ2週間、パレスチナ人はダマスカス門周辺でイスラエル警察と何度も衝突していたが、逮捕された者はほとんどいなかったという。

イスラエル・ガザ紛争のタイムライン

・4月13日:イスラエル警察とパレスチナ人が東エルサレムで衝突。パレスチナ人はイスラム教の聖なる月の最初の夜に東エルサレムのアル=アクサー・モスクで祈りを捧げる予定だった。

・4月15日:ハマスがイスラエルに向けてロケットを発射。

・4月19日:イスラエルの港湾都市ヤッファでアラブ人とユダヤ人が衝突。

・4月20日:ユダヤ人のギャングが、TikTokで共有された正統派ユダヤ人に対する偏見に腹を立て、アラブ人への攻撃を呼びかける。その後、ギャングとアラブ人は小競り合いを演じた。

・4月23日:保守的な数百人のユダヤ人が「アラブ人に死を」と叫びながらダマスカス門に向けて行進を行う。アラブ人は激しく反発し、衝突に発展した。

・4月24日:ガザ地区からロケットが発射される。イスラエル軍は空爆で応戦した。

・5月2日:ハマスがアラブ人に「人間の盾」を形成するよう呼びかける。

・5月4日:ガザ地区のイスラム過激派組織がイスラエルで焼夷弾攻撃を決行。各地で火災が発生した。

・5月7日:ヨルダン川西岸でイスラエル警察とパレスチナ人が衝突。パレスチナ人2人が射殺され、1人が負傷した。

・5月8日:東エルサレム周辺でイスラエル警察とアラブ人が衝突。

・5月10日:アラブ人がイスラエル警察に対する投石攻撃を本格化させる。この日の衝突でアラブ人300人以上が負傷した。

・5月10日:ハマスがイスラエル南部へのロケット攻撃を開始。ネタニヤフ首相は声明で、「敵はレッドラインを越えた」と述べ、空爆開始を宣言した。

・5月21日:停戦協定発効。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区(東エルサレム含む)、およびゴラン高原を占領したが、国際社会はこれを認めていない。

聖地エルサレムを奪われた数百万人のパレスチナ人はガザ地区とヨルダン川西岸地区に押し込められ、みじめな生活を送っている。

2021年5月15日/パレスチナ、ヨルダン川西岸地区の村(AP通信/Nasser Nasser)
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