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レバノン、IMFとの新たな合意を目指す、2019金融危機の損失処理法案が焦点

レバノンは2022年4月、IMFと初めてスタッフレベルで合意に達した。
2026年6月23日/レバノン、首都ベイルート近郊、イスラエル軍の空爆を受けた建物の残骸(AP通信)

レバノン政府は28日、国際通貨基金(IMF)との協議について、実務者レベルでの合意を目指していると明らかにした。政府は金融改革を進めてきたとして、融資を伴う本格的なIMF支援プログラムに向けた協議を開始する必要があるとの考えを示している。

レバノンは2022年4月、IMFと初めてスタッフレベルで合意に達した。しかし、その後の改革実施は遅れ、金融危機への対応も長期化した。2019年に発生した金融危機では、銀行の営業制限などによって預金者が資金を自由に引き出せない状況が続き、経済の立て直しが大きな課題となっている。

現在の政府は改革を加速させており、銀行再編法を成立させた。この法律についてIMFは8月に「前進」と評価している。9月15~18日にレバノンを訪問したIMFスタッフも、銀行再編戦略を進めるうえで重要な一歩だと評価し、今後は預金回収や金融システムの安定性を考慮した法整備が必要だと指摘した。

最大の焦点となるのが、2019年の金融危機によって生じた損失を誰がどのように負担するかを定める「金融ギャップ法」だ。政府は2022年時点で損失を約700億ドルと見積もっており、さらに膨らんでいる可能性がある。損失は政府、中央銀行、商業銀行、預金者の間で配分されることになり、特に預金者の資金を段階的に返還する仕組みが重要となる。

政府は法案を提出しているものの、議会での承認には至っていない。財務省によると、スタッフレベル合意は早ければ今週にも成立する可能性がある一方、別の関係筋は年末になる可能性を示している。IMF融資には理事会の承認も必要で、合意後も実際の融資開始までには時間を要する。

IMF側は、財政規律の維持や中期的な財政枠組みの整備も求めている。長年停滞してきた金融改革をどこまで実行し、金融危機で生じた損失処理と預金者保護を両立できるかが、今後のIMF支援とレバノン経済再建の焦点となる。

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