◎イスラエルとハマスの戦闘が始まってから、7日で半年を迎える。
2024年4月6日/イスラエル、首都テルアビブ、解散総選挙を求めるデモ隊(ロイター通信)

イスラエルの首都テルアビブで6日、人質の即時解放と解散総選挙を求める集会が開かれ、数万人がネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相に辞任を要求した。

デモの主催者は10万人が参加したと報告している。

イスラエル国防軍(IDF)は同日、イスラム組織ハマスの人質になっていた47歳の農夫の遺体を発見したと明らかにした。

デモ隊はネタニヤフ政権が男性を見殺しにしたと非難。ハマスとの停戦交渉を加速させるよう促した。

またデモ隊は戦時内閣に解散を要求。「今すぐ選挙を」「ネタニヤフ、アウト」などと連呼した。

戦時内閣は早期解散の可能性を否定している。次の議会選は2026年までに行われる予定だ。

イスラエルとハマスの戦闘が始まってから、7日で半年を迎える。

地元メディアによると、多くの人質家族がテルアビブのデモに参加したという。

デモ隊はハマスの支配下にある人質約130人の解放に向けた交渉が行き詰まっていることに怒りと不満を表明した。

IDFは6日未明、47歳男性の遺体を発見・収容した。この男性は今年1月に公開された人質動画に映っていたとされるが、死亡時期は不明である。

デモに参加した男性は地元テレビ局の取材に対し、「臆病なネタニヤフのせいで、彼は亡くなったのです」と語った。

別の参加者は米政府に対し、今すぐイスラエルへの軍事支援を停止するよう懇願した。「バイデンさん、あなたならできます。今すぐネタニヤフから武器を取り上げ、ラファ国境検問所をこじ開けてください...」

報道によると、イスラエル全土の少なくとも50カ所で抗議集会が開かれたという。

テルアビブの会場では車が群衆に突っ込み、5人が負傷したと伝えられている。詳細は不明、警察が捜査している。

仲介国は7日、エジプトの首都カイロで停戦交渉を行う予定である。ハマスは恒久的な停戦を求めているが、イスラエルがこれに応じる可能性は近い。

米メディアによると、米CIAのバーンズ(Bill Burns)長官やカタールの首相ら高官が7日の交渉に参加する予定。

6日に死亡が確認された男性の妹とされる女性はSNSに声明を投稿。「政府が停戦を受け入れていれば、兄は生還できたに違いない」と書き込んだ。

パレスチナ側の死者数は3万3000人を超え、今も増え続けている。

ハマスによる10月7日の先制攻撃で死亡したイスラエル市民は約1200人。拘束された人質約250人のうち129人が行方不明のままであり、うち少なくとも34人は死亡したと推定されている。

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