◎ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3万3000人近くに達した。ハマスの先制攻撃で死亡したイスラエル人は約1200人、今も100人以上が人質に取られている。
2024年3月31日/イスラエル、エルサレムの国会議事堂近く、ネタニヤフ首相に辞任を求めるデモ隊(Getty Images)

イスラエル・エルサレムの国会議事堂近くで31日、ネタニヤフ政権に抗議する集会が開かれ、数万人がシュプレヒコールを上げた。

地元メディアによると、このデモは昨年10月にガザ紛争が始まって以来、最大規模になったという。

デモ隊はネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の辞任と解散総選挙を要求した。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3万3000人近くに達した。ハマスの先制攻撃で死亡したイスラエル人は約1200人、今も100人以上が人質に取られている。

ネタニヤフ氏はイスラム組織ハマスを消し去り、人質を全員解放するという目標を掲げているが、達成できずにいる。

人質のおよそ半数が昨年11月の休戦中に解放された。しかし、仲介国によるその後の解放交渉はいずれも失敗に終わっている。

イスラエルメディアは仲介国エジプトに代表団が到着したと報じたものの、休戦を含む人質解放交渉が前進するかどうかは不透明な状況だ。31日のデモを主催した複数の団体は今後数日間、同規模のデモを続けていると宣言した。

報道によると、首都テルアビブでも数千人規模の集会とデモ行進が行われたという。

次の議会選は2026年までに行われる予定だ。デモ隊は解散総選挙を求めているが、与野党議員で構成される戦時内閣がガザ紛争終結前に解散する可能性は低そうだ。

ネタニヤフ氏は31日のテレビ演説でこのデモに言及。「人質家族の痛みを理解している」と述べた。

またネタニヤフ氏は現時点で解散は考えていないと言及。それを行えば6~8カ月は選挙対応に追われ、人質交渉のさらなる停滞につながると指摘した。

他の閣僚も早期解散の可能性を否定している。

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