◎イスラエルとパレスチナの関係はこの1年で急速に悪化。ヨルダン川西岸地区では暴力事件が急増している。
2023年5月4日/ヨルダン川西岸地区ナブルス、イスラエル軍の車両(Majdi Mohammed/AP通信)

イスラエル軍は4日、ヨルダン川西岸地区のナブルスに潜伏していたパレスチナ人武装勢力の指名手配犯3人を射殺したと発表した。

軍報道官によると、3人は西岸地区で先月発生した英国系イスラエル人姉妹が射殺された事件に関与したという。

軍はナブルス中心部のアパートを急襲。3人は銃撃戦の末、死亡した。兵士にケガはなかった。

殺害された姉妹の親族は英BBCの取材に対し、「テロリストが死亡したという連絡を受け、少しほっとした」と語った。

ガザ地区を実行支配するイスラム原理主義組織ハマスは4日の声明で、死亡した指名手配犯3人を「英雄」と呼び、同組織のメンバーであると明らかにした。

ハマスは姉妹殺害に関与したとは明言していない。

一方、西岸地区のパレスチナ人居住区フワラでは同日、26歳のパレスチナ人女性が20歳のイスラエル兵に切りかかり、射殺された。

パレスチナ自治政府によると、女性と兵士は顔見知りだったという。それ以上の詳細は明らかになっていない。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は4日の声明で、「イスラエル市民に危害を加える者、イスラエル市民に危害を加えようとする者は国籍を問わず、厳しい現実に直面する」と述べた。

イスラエルとパレスチナの関係はこの1年で急速に悪化。ヨルダン川西岸地区では暴力事件が急増している。

イスラエル軍の攻撃(取り締まり含む)で死亡したパレスチナ人はこの1年でおよそ250人。パレスチナ人の攻撃で死亡したイスラエル人は50人近くにのぼっている。

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