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イスラエル軍がレバノン南部空爆、13人死亡、負傷者多数

イスラエル軍はこの数カ月、ヒズボラの軍事拠点や武器庫、指揮施設を標的とする作戦を続けてきた。
2026年6月10日/レバノン南部、イスラエル軍の攻撃を受けた地区(ロイター通信)

レバノン南部で10日、イスラエル軍による大規模空爆が実施され、少なくとも13人が死亡した。レバノンの治安当局によると、犠牲者の多くは集落の一般市民で、負傷者も多数に上るという。イスラエルは親イラン武装組織ヒズボラへの攻撃を継続しており、衝突が激化している。

治安当局によると、特に大きな被害が出たのはイスラエル国境から10数キロの地点に位置する集落で、少なくとも9人が死亡した。ロイター通信は住宅地周辺が爆撃され、多数の建物が損壊したと報じている。また、南部の港湾都市シドンも標的になり、車両が炎上する様子が確認された。住民の間では避難の動きが広がり、緊張が高まっている。

イスラエル軍はこの数カ月、ヒズボラの軍事拠点や武器庫、指揮施設を標的とする作戦を続けてきた。一方、ヒズボラもイスラエル軍部隊や国境地帯に対するロケット攻撃やドローン攻撃を継続し、報復の連鎖が止まらない状況となっている。先週にはヒズボラがイスラエル北部に向けてロケット弾を発射し、イスラエル軍がレバノン各地への報復攻撃を実施した。

今回の衝突の背景には、中東全域を巻き込む軍事的緊張の高まりがある。米イスラエルによるイランへの軍事作戦を契機として、ヒズボラはイラン支持を表明しイスラエルへの攻撃を開始した。これに対しイスラエルはレバノン国内で空爆や地上作戦を拡大し、事実上の戦争状態が続いている。

レバノン当局によると、3月以降のイスラエル軍による攻撃の死者は3700人に達し、この中には女性や子ども、医療従事者も含まれる。また、国内避難民は120万人に上り、極めて深刻な人道危機となっている。食料不足や医療体制の逼迫も進み、国際機関が支援拡大を求めている。

国際社会では停戦履行に向けた外交努力も続いているが、成果は見えていない。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は近く調査団をレバノンに派遣し、紛争当事者による国際法違反の有無を調査する方針を明らかにした。民間人被害の増加に対する懸念が高まる中、双方に自制を求める声が強まっている。

しかし、現時点で戦闘終結の兆しは乏しい。イスラエルはヒズボラの軍事能力を排除するまで作戦を継続する構えを崩しておらず、ヒズボラも抵抗を続ける姿勢を示している。レバノン南部では空爆と報復攻撃が日常化し、住民は先の見えない不安の中での生活を余儀なくされている。

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