◎先週初めにラファで戦闘が激化して以来、約60万人のパレスチナ人がこの地域から避難した。
パレスチナ・ガザ地区南部の病院(Getty Images)

イスラエル政府は16日、パレスチナ・ガザ地区南部ラファに部隊を追加派遣すると発表した。

国連によると、先週初めにラファで戦闘が激化して以来、約60万人のパレスチナ人がこの地域から避難したという。

ガザの市民約230万人の8割が避難し、その大多数が何度も移動を余儀なくされている。

南アフリカ政府はラファでジェノサイド(大量殺戮)が繰り広げられているとして、国際司法裁判所(ICJ)に緊急措置を求めている。

南ア政府はラファ侵攻を食い止めなければ、数十万人が死亡もしくは餓死する恐れがあると警告。ICJに必要な措置を講じるよう要請した。

しかし、イスラエルはラファをハマスの「最後の砦」と位置づけ、そこでの大規模な作戦は民間人に壊滅的な打撃を与えるという同盟国の警告をはねのけている。

ガザ南部の2つの主要国境検問所は封鎖されており、1週間以上食料が入ってきていない。国連によると、約110万人が飢餓状態にあり、「異次元の大飢饉」が間近に迫っている。

イスラエル国防省は16日、「ラファでの作戦を限定的なものである」と述べ、ハマス解体に焦点を置いていると強調した。

パレスチナ側の死者は3万5000人を超え、今も増え続けている。

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