◎昨年の行進はガザ紛争を考慮し、直前でルートが変更された。
2021年6月15日/イスラエル、東エルサレムで行われたユダヤ人集会(Mahmoud Illean/AP通信)

イスラエル政府は18日、エルサレム旧市街におけるユダヤ人グループの行進と集会を許可したと発表した。

公安当局によると、行進は5月29日に行われる予定だという。ルートはダマスカス門を通過する「慣例ルート」になる予定。

この行進には毎年数千人のユダヤ人超国家主義者が参加し、イスラエルの旗を振りながら歌を歌い、場合によっては反アラブスローガンを唱えながらパレスチナの見物人や企業の横を通過する。

これは1967年の第三次中東戦争における東エルサレムの占領を祝うためのものである。

イスラエルはこの戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領した。それ以来、ガザ地区とヨルダン川西岸地区に追いやられた数百万人のパレスチナ人はみじめな生活を送っている。

昨年の行進はガザ紛争を考慮し、直前でルートが変更された。

東エルサレムの旧市街ではイスラエル警察とパレスチナ人デモ隊との衝突が続いており、この行進は新たな不安を引き起こす恐れがある。

またヨルダン川西岸でイスラエル軍の急襲作戦を取材していたアルジャジーラ記者が殺害された事件も地域の緊張を高めている。

イスラエル警察は先週、エルサレムで行われたシリーン・アブ・アクレ(Shireen Abu Aqleh)氏の葬儀を取り締まり、会葬者を殴打した。

アクレ氏はパレスチナで活動する著名ジャーナリストで、イスラエル軍の急襲作戦を取材中に被弾し、死亡した。

事件の目撃者を含むパレスチナ人はイスラエル軍が故意にアクレ氏を撃ったと主張しているが、イスラエル政府はこれを否定し、「同氏はパレスチナ武装勢力とイスラエル軍の銃撃戦に巻き込まれ死亡した」としている。

パレスチナ自治政府は国際刑事裁判所に調査を依頼すると示唆している。

2021年5月11日/パレスチナ、ガザ地区、イスラエル軍の空爆(Hatem-Moussa/AP通信
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